フランクリン・テンプルトン、「米国政府マネーファンド」をポリゴンに展開

FOBXXをポリゴン上に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、米国初の登録投資信託「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をポリゴン(MATIC)ブロックチェーン上に展開したことを4月26日発表した。

「FOBXX」は、総資産の99.5%以上を「米国政府証券」、「現金」、「米国政府証券または現金で全額担保された現先取引」に投資しているファンドである。ファンドの投資目標は、株主の資本と流動性の維持と一致する高レベルの現在の収入を投資家に提供することであり、安定した 1.00 ドルの株価を維持することを目指しているという。 1 株は1つの「BENJIトークン」で表されている。

なお同ファンドの組成日は2021年4月6日で、ステラ(XLM)ブロックチェーン上で展開を開始。2023年3月31日時点にて同ファンドの純資産合計は2億7,292万ドル(約366億円)となっている。

フランクリン・テンプルトンのデジタル資産部門責任者であるロジャー・ベイストン(Roger Bayston)氏は「オンチェーン米国政府マネーファンドのリーチをポリゴンに拡大することで、同ファンドは特にイーサリアムベースのブロックチェーンを通じて他のデジタルエコシステムと互換性を持つことができるようになる。これにより、実績のあるレイヤー2ブロックチェーンを通じて、当社商品の流通範囲をさらに拡大することができる」と述べている。

また、ポリゴンラボの機関投資家向けグローバルヘッドのコリン・バトラー(Colin Butler)氏は「トークン化された資産は、世界の金融システムをポジティブに再構築するものであり、フランクリン・テンプルトンはこの動きの最前線にいる」とコメントしている。

またバトラー氏は「ポリゴンブロックチェーンのエコシステムは、多くの L2、サイドチェーン、およびソブリンブロックチェーンにまたがっており、イーサリアム スケーラビリティ ソリューションは、DeFi・NFT・企業全体で大幅に採用されている」とし、「ポリゴンブロックチェーンは、イーサリアムERC-20規格資産のおおよその総額にあたる2,600 億ドル(約36兆円)の市場へのアクセスも可能だ」と述べている。

フランクリン・テンプルトンは昨年、様々なWeb3企業へ出資していた。

昨年2月には、DeFi(分散型金融)のテラー・プロトコル(Teller Protocol)に、5月にはweb3ゲーム企業AzraGames(アズラゲームス)、7月にはレイヤー1ブロックチェーンを開発するアプトス(Aptos)に出資している。

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参考:フランクリン・テンプルトンFOBXX
images:iStock/BalkansCat

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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