マネックスグループのコインチェックがIEO事業の検討開始、ジェミナイがオーストラリアでサービス開始、テックビューロが交換業廃業の決定と今後の対応発表などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

マネックスグループのコインチェックがユーティリティ・トークンによる資金調達支援事業(IEO事業)の検討開始

・コインチェック株式会社が、ユーティリティ・トークンによる資金調達支援事業の検討を開始を8月22日に発表

・トークンによる資金調達を仮想通貨取引所が支援する事業は「IEO(Initial Exchange Offering)」とも呼ばれており、企業やプロジェクト等の発行体がユーティリティ・トークンを電子的に発行することで資金調達を行う仕組みである決済型ICO(Initial Coin Offering)の中でも、仮想通貨取引所が主体となって発行体のトークンの販売を行うモデルである

・コインチェックは金融庁認定自主規制団体の規則及びガイドラインに基づき、対象事業の審査を行った上で、企業やプロジェクト等の発行体から委託を受け、仮想通貨(暗号資産)の販売などの業務を支援していく予定とのこと

・この事業で同社は、Coincheckの取扱い商品を増やしユーザーに新たな投資の機会を提供するだけでなく、企業やプロジェクト等に新しい資金調達の機会を提供する仕組みの実現を目指しているとのこと

・なお対象となる企業やプロジェクト等についての条件は以下のとおり
1.これまでトークンを活用した資金調達を行っていない企業やプロジェクト等
2.具体的には、以下の様な企業やプロジェクト等とのこと
● 既にコンテンツを保有していて、ファンコミュニティと一緒に事業を成長させたい方
● トークンを有効に活用し、自社のコミュニティを拡大させていきたい方
● 事業単位での資金調達を希望している方 等

・さらにコインチェックはユーティリティ・トークンを活用した新たな資金調達スキームの構築を検討できる事業者向けに申請フォームも合わせて公開された →フォームはこちら 

・本日このリリースに合わせて報道関係者向けランドテーブルが開催されマネックスグループ株式会社代表執行役社長CEO松本大氏とコインチェック和田晃一良氏が参加した

・そこで和田氏は対象地域は世界か国内かという記者の質問に「まだ検討段階だが発行体について最初は国内を対象に考えている」答えた。

さらにどの程度の規模の事業体を想定しているのかという質問に対しては「これもあくまで検討段階ではあるが最初は数億円以下ぐらいの規模をイメージしている、ただそれも発行体のニーズ次第なので、まずはそのニーズを今後調査しながらすすめていきたい」とコメントした。

また今回取り扱いを検討しているユーティリティートークンに関しては法律的に資金決済法の中で実現可能であり、今後政令が決まっていけば調達上限額などの詳細が決まっていくだろうと話した

ウィンクルボス兄弟のGeminiがオーストラリアでサービス開始

・ウィンクルボス兄弟が運営する米国仮想通貨取引所Geminiがオーストラリアでもサービスを開始したことを発表

・対象の仮想通貨銘柄は、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、Zcash(ZEC)、ライトコイン(LTC)の5種類で、ジェミナイドル(GUSD)は対象外となっている

・今回の発表によると、オーストラリアはビットコイン取引量で世界12位にランクされており、Geminiのサービス開始はオーストラリアの仮想通貨取引をより促進させるのに役立つと考えているとのこと

テザーが中国人民元にペッグした仮想通貨「CNHT」を発行へ

・テザーが新たに中国人民元にペッグした仮想通貨「CNHT」を発行することが、地元メディアの取材で明らかになった

・Bitfinexの株主であるZhao Dong氏によると、今回ペッグするのは「オフショア人民元(CNH)」と呼ばれる法定通貨

・オフショワ人民元は、中国本土外で取引できる人民元のひとつで、香港市場を中心に取引される取引量が多い通貨

Zaifの元運営会社テックビューロが仮想通貨交換業廃業の決定とその後の返金方法発表

・仮想通貨交換所Zaifの元運営会社であるテックビューロ株式会社が8月22日、仮想通貨交換業を廃業することを発表した。テックビューロは2018年11月までZaifを運営していたがハッキング被害を受け、取引所事業をフィスコ仮想通貨取引所に移管していた。なおフィスコとの間でZaifの事業譲渡契約を締結した2018年10月10日時点で、仮想通貨交換業の登録を廃止し、解散の手続を行う予定であることを発表していた

・Zaifユーザーの資産はフィスコに移動するようにアナウンスされていたが、まだ幾らかの資産はまだテックビューロに口座が残っている現状がある。今回テックビューロはそれらのユーザーに対しては、9月2日から11月30日の期間に日本円で返金を行うとのことを発表した。なおその際の交換レートは毎月15日24時または毎月末24時時点のレートとなるとのこと

・返金については「【第二期】(旧)Zaif事業承継不承諾・未承諾に伴う残高返金申込フォーム」から申請が可能 フォームはこちら

 

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(images:iStock / artsstock,BadBrother)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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