DeFiレンディング「Aave(AAVE)」、「zkSync Era」展開の事前調査で賛成票が多数に

Aave、「zkSync Era」展開の事前調査で賛成票が多数に

『DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォームAave(アーベ)を「zkSync Era(zkシンクエラ)」上に展開する提案』に対する温度感調査のガバナンス投票が、賛成票多数にて4月15日終了した。

投票結果として賛成票が99.78%を占め、反対票はわずか0.2%、投票棄権は0.02%となっている。

「zkSync Era」は、マターラボ(Matter Labs)が開発するイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション。「zkEVM」に分類される同ネットワークは、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用したロールアップ技術「ZKロールアップ(ZK Rollups)」を採用し、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)に互換性を持っている。

「zkSync Era」の大きな特徴として、「アカウント抽象化(Account Abstractio:AA)」がネイティブで採用されていることだ。

「アカウント抽象化」は、いままで利用されていた外部所有アカウント(EOA)からスマートコントラクトアカウント(CA)にアップグレードすることで、ユーザーがアカウント(ウォレット)から直接スマートコントラクトを使用可能にする技術。

これにより、EOAで必要とされていたシードフレーズや秘密鍵が必要なくなり、ウォレットの生体認証や選択した第三者によるソーシャルリカバリーが対応可能になるという。他にもGas代(ネットワーク手数料)が任意のトークンやクレジットカードを選択して支払い可能になることや、複数のトランザクションをロット単位で一度に送信することも可能になり、Gas代の削減にも有効になるとされている。

なお同ソリューションのメインネットアルファ版が、先月3月24日に全ユーザーへ公開されている

またAaveでは、「zkSync Era」の他にも同じくイーサL2の「スタークネット(StarkNet)」や「ポリゴンzkEVM(Polygon zkEVM)」、そして「BNBチェーン」に展開を提案した温度感調査にてそれぞれ賛成票を多数獲得している。

今後、温度感調査で賛成票を得た提案は、最終的なガバナンス投票を経て決定されることになる。

なお現在Aaveはイーサリアム、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ファントム(Fantom)、ハーモニー(Harmony)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴンPoS(Polygon PoS)の計7つのブロックチェーンで利用できる。

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参考:スナップショット
デザイン:一本寿和
images:iStocks/bizoo_n・dalebor

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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