GMOコインがFC琉球コインプロジェクト推進、GaudiyとLIXILが共同研究を開始、三井住友信託が不動産ビジネスの第2段実証実験を開始などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

GMOコインがFC琉球と「FC琉球コインプロジェクト」推進に向け合意

・GMOコイン株式会社とJ2リーグFC琉球を運営する琉球フットボールクラブ株式会社が、ブロックチェーン技術を活用したFC琉球の新ファンクラブサービス「仮名:FC琉球コイン(FCR)」開発プロジェクトを相互協力の元に推進することを15日に発表

・「FC琉球コイン(FCR)」プロジェクトは、2019年度内にサービスリリースを目指し、ブロックチェーン技術の特徴を活用した地方スポーツクラブの新たな資金調達手法によるチーム運営確立と、よりプレミアムなファン・サポーター向けサービスの企画開発を進め、将来的には沖縄県全体でのトークンサービス運用を目指すとのこと

・また、同プロジェクトの企画開発は、国内初のブロックチェーンゲーム「くりぷ豚」を企画開発する株式会社グッドラックスリーより協力を得ておこなわれるとのこと

GaudiyとLIXILが暮らしとブロックチェーンに関する共同研究を開始

・株式会社Gaudiyと株式会社LIXILがブロックチェーン技術に関する研究、開発を目的とした共同研究を開始したことを10日に発表

・近年、世界の住宅業界では、ブロックチェーン技術を活用した、スマートロックや、サプライチェーン事業、IoT事業などの研究開発が進んでおり、住宅関連のアセット、ノウハウを持つLIXIL社とブロックチェーン技術を専門に扱うGaudiy社が協業することになった

・両社は研究領域としてSmart Home領域とトークンエコノミーの2つをあげている

・Smart Home領域では主に(1)ロジスティック/宅配事業(宅配ボックスや、スマートkey、スマートdoorなど)(2)ブロックチェーンを活用したサプライチェーン事業(3)暮らしのデータの民主化 ・トークンエコノミーでは主に(1)空き家、不動産領域のSTO、分散証明(2)トークンエコノミーを活用した製品共創(3)地域のシェアリングエコノミー事業(4)トークンインセンティブを活用したマンション管理 を挙げている ・今後の活動としては、住宅業界におけるブロックチェーン技術の調査やGaudiy社のブロックチェーン技術やGaudiyプラットフォームを活用した実証実験などを行っていく予定で、年内もしくは、来年頭を目処に実証実験の開始を検討しているとのこと

三井住友信託がブロックチェーンを活用した不動産ビジネスの実証実験第2段階を開始

・三井住友信託銀行株式会社が、ブロックチェーンを活用した不動産ビジネスプラットフォーム構築を目指した実証実験を開始することを13日発表

・同実験は、不動産に関する情報を時系列に蓄積し、不動産取引に関する様々な場面で有効活用することにより新たなビジネスの機会創出と不動産取引市場の活性化を目的として、複数の不動産ビジネス事業者と協働したビジネススキーム内における技術の検証および課題の整理を行うとのこと

・なお1月から4月に、ブロックチェーンを活用した情報管理手法構築のための実証実験を実施しており、その結果によって改ざん困難な形式で情報を記録する仕組みが構築できることが確認できたため、今回の実験を第2弾として行うこととなった

・実証実験の参加企業については様々な場面における情報活用の効果と課題を検証するために、賃貸用不動産の所有者、不動産の契約管理を行うソフトウェア提供企業、IoTをはじめとするデータ分析企業、金融機関、不動産の投資や運用に関する総合的サービス提供企業が参加をする

・同実験の検証事項として、(1)テストデータを使用し参加企業が不動産の収支に関する情報、建物に関する情報をブロックチェーンに記録し、記録された情報をあらかじめ合意のとれている別の参加企業のみが閲覧できることを検証(2)同一の不動産について、時系列に蓄積された情報を閲覧できることを検証し、所有、管理、売買、投資、融資といった不動産取引に関する様々な場面での情報活用の効果と課題を検証(3)IoT の活用も含めて、どのような付加的な情報蓄積が、不動産取引市場の更なる活性化に役立つかについても検討を予定しているとのこと

・なお、今回の実証実験にあたり、シリコンバレーのパレアルト研究所からブロックチェーン技術の評価を取得する予定とのこと

ザイフとフィスコが正式に統合へ

・株式会社フィスコ仮想通貨取引所が、同社の運営するフィスコ仮想通貨取引所とZaif Exchangeを一つの取引所として統合する予定であることを13日発表した

・統合の具体的なスケジュールについては詳細が決定次第、追ってメールおよびブログ上で伝えるとのこと

・今回の統合の注意点として、(1)改めて本人確認を実施する可能性があるため、顧客情報を最新のものに更新すること(2)フィスコ仮想通貨取引所に資産を保有するユーザーについては、日本円および仮想通貨の残高を全てZaifへと移管されること(3)移管作業は同社によって行われる予定だが、作業期間中は出金の手続きに通常よりも時間を要することがあるため、入出金が再開している通貨については顧客自身でZaifへ送金しなければならない

金融庁がキャッシュレス事業者を集中検査

・金融庁がキャッシュレス事業者数十社に対して、重点的に検査していく予定であることが11日判明した

・理由は、キャッシュレスを推進するサービスの不正利用が相次いでいるから。重点的に検査するのは、システムの安全性、利用者保護、マネーロンダリング(資金洗浄)対策などの内部管理体制の部分である。そして、不備が見つかれば行政処分を検討しているようだ

・各国の資金洗浄対策を審査する国際組織「金融活動作業部会(FATF)」が今秋に来日し、国内金融機関の対応状況を調査する予定だ、その影響もあり厳しめの検査を行う

中国の中央銀行がデジタル通貨の概要を明らかに

・中国の中央銀行である中国人民銀行の副司長が10日に、中国で開かれたフォーラムで、同行が発行する予定のデジタル通貨が「いつでも出せる状態」であると発言

・発行されるデジタル通貨は、中国人民銀行と商業銀行の二層運営システムを起用する模様。二層運営システムとは、中国人民銀が銀行などの金融機関にデジタル通貨を発行し、そして金融機関が一般消費者に対し、法定通貨と交換する形でデジタル通貨を提供するシステムのこと

・副司長は「ビットコインやイーサリアムの現在の取引処理速度では、中国のネットショッピングのピーク期に対応しきれないので、デジタル通貨はブロックチェーン技術だけを採用するわけではない」とも説明している

BlockBaseがNFTのマーケットプレイスを簡単に構築出来るオープンソース「Satellites」を公開

・BlockBaseが分散型マーケットのさらなる発展を目的として、NFTのマーケットプレイスが簡単に構築出来るオープンソース「Satellites」を16日に公開した

・オープンソース開発をより持続性高くするために、マーケットプレイスの売上手数料の一部を「Satellites」の開発者およびメンテナンス者に還元する仕組みをIsuueHuntとの連携で実現している

・今後、「Satellites」をステークホルダーにとってより良いものにするために、近日中にミートアップ、マーケットプレイスのハンズオンの開催、機能拡張など、コミュニティづくりに繋がる施策の実施を予定しているようだ

8月29日あたらしい経済が「Web3 Summit 2019 Funkhaus Berlin」報告会を開催

2019年8月29日(木)19:00~21:30 「Web3 Summit 2019 Funkhaus Berlin」報告会 詳細とお申し込みはこちら

 

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(images:iStock / artsstock)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。