バイナンスがジョージアにブロックチェーン・ハブ「Web3 Outpost」設立へ

バイナンスがジョージアに「Web3 Outpost」開設へ

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、ジョージア共和国にブロックチェーン・ハブ「Web3 Outpost」を開設すると3月27日発表した。

これによりバイナンスはこのweb3の拠点を設立することで、ブロックチェーン分野への優秀な人材の誘致、デジタルファイナンスに関連する教育イニシアティブの促進、ジョージアの暗号資産産業の発展を促進するという。

バイナンスのジョージア戦略

バイナンスのジョージアチームは現時点で25名だというが、ハブの立ち上げに伴い、2023年末までにさらに数十人の増員予定とのこと。またブロックチェーン教育を強化し、ジョージアでの暗号の採用を加速させる取り組みを強化させる狙いだ。

バイナンスは2023年1月、ジョージア・ビジネス・テクノロジー大学(BTU)と協力覚書を締結。さらに3月には、アルテ大学・クタイシ国際大学・グルジア・アメリカン大学(GAU)・コーカサス大学と協力覚書を結んていた。

これによりバイナンスとバイナンス・アカデミーは、これら教育機関に対し教材・組織的サポートを提供し、教育機関らがブロックチェーン教育分野で力を発揮できるよう支援するとのことだった。

またバイナンス独自ブロックチェーン「BNB Chain」は、ジョージアにてweb3ハッカソンも開催。優勝者には、賞金と「BNB Chain」の開発者プログラムへの永久的参加権が贈られたとのことだ。

バイナンスの地域ディレクターウラジミール・スメルキス(Vladimir Smerkis)氏は「私たちにとって、ジョージアはバイナンスの地域戦略における重要なポイントだ。私たちはこれまでにこの地で3回のコミュニティミートアップを開催し、2,000人以上を動員した。私たちは、同国におけるデジタル資産の発展に、暗号資産コミュニティと企業の両方から、大きな可能性と関心を寄せている」と述べている。

またバイナンスのジョージア担当ゼネラルマネージャーのギオルギ・チャゲリシュヴィリ(Giorgi Chagelishvili)氏は「ジョージアにおけるハブの開設は、昨年、同国政府と開始した対話の継続を意味するものだ。このハブのおかげで、私たちは同国におけるリクルートプログラムの開発を強化できる。またバイナンスの地域的なプレゼンスにも重点を置くことになるだろう」とコメントした。

バイナンスは昨年8月、韓国の釜山市と覚書(MoU)を締結。これにより釜山市は、ブロックチェーンエコシステムの発展と同市におけるデジタル資産取引所推進に向け、バイナンスから技術・インフラの支援を受けることになった。

またバイナンスは5月にカザフスタン共和国の行政機関となるデジタル開発・イノベーション・航空宇宙産業省と覚書(MOU)を締結していた。こちらでは、同国の暗号資産市場内における銀行インフラの統合と、分散型台帳技術の開発および実装の機会を模索する他、ITスタートアップハブ「アスタナハブ(Astana Hub)」の国内外の人材に対して支援し、地域のブロックチェーンハブ創設を実現させる予定としていた。

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参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Abscent84・rarrarorro

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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