USDCがコスモス(ATOM)エコシステムに「Noble」でネイティブ対応へ

USDCがコスモスにネイティブ対応へ

米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドルステーブルコイン「USD Coin(USDC)」が、トークン発行プロトコルのノーブル(Noble)を介して、コスモスネットワークのエコシステムにネイティブ対応することが3月28日発表された。

なお具体的な対応開始日については、今回の発表では明言されていない。

「USDC」は米ドル(USD)と1:1の比率で価値を維持(ペッグ)しているステーブルコイン。ステーブルコインの中では第2位の時価総額となっている。なお第1位はテザー社の「USDT」だ。

サークルは昨年9月、「USDC」に対応する新たなブロックチェーンとしてイーサリアム(Ethereum)のL2ソリューションであるアービトラムワン(Arbitrum One)およびオプティミズム(Optimism)の他、ニアプロトコル(Near Protocol)、ポルカドット(Polkadot)、コスモス(Cosmos)の5つのチェーンに対応することを発表していた。なおコスモスについては2023年初頭に対応するとしていた。

コスモスは複数のブロックチェーンを接続、相互運用することを実現しており、「コスモスハブ」と呼ばれるブロックチェーンがその中心的な役割を担っている。「コスモスハブ」に接続する各ブロックチェーンは、IBC(Inter-Blockchain Communication Protocol)を介して接続されているため、エコシステム全体のネットワーク間で資産が移動できるようになっている。

今回コスモスエコシステムに対応した「USDC」を発行するノーブルも「コスモスハブ」に接続されたブロックチェーンプロジェクトである。

ノーブルは、コスモスエコシステムにおけるトークンのネイティブ発行について、セキュリティ、流動性、コンプライアンス、標準化、中立性などに対応しているという。

ノーブルは、コスモスエコシステムへの移行を進めているDEX(分散型取引所)dYdXを例に出し、「コスモスエコシステムにおけるプロジェクトでは、ネイティブ発行されたUSDCのような優良資産へのアクセスが必要である」と説明し、自身の役割を「あらゆる資産が安全でコンプライアンスに則ったシームレスな方法で、コスモスエコシステムにネイティブにアクセスするためのオンランプとして存在する」と述べている。

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参考:Noble
デザイン:一本寿和
images:iStocks/justinroque

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。