米シルバーゲートがBlockFiに約13.3億円返還へ、連邦破産裁判所が命令

シルバーゲートがBlockFiに対し約13.3億円の返還命令を受ける

米ニュージャージー州地区連邦破産裁判所が、シルバーゲート銀行(Silvergate Bank)に対し、ブロックファイ(BlockFi)へ985万ドル(約13.3億円)を直ちに返還するよう命令した。3月3日の裁判資料により明らかとなった。

その裁判資料によると、両社は2020年8月3日、シルバーゲート銀行を預託金融機関とする契約を締結。その後、特定の自動資金決済センター(Automated Clearing House/ACH)を利用する契約を締結していたという。

そして2021年11月26日にブロックファイはACHの担保として、シルバーゲート銀行の口座へ準備金1000万ドル(約13.5億円)を設定する旨の契約に合意。この契約は最終送金から90営業日後に終了すると取り決められていた。

暗号資産(仮想通貨)のレンディングサービスを行うブロックファイ(BlockFi)はFTX破綻のあおりを受け、昨年11月28日に米国破産法第11条(チャプター11)を申請。申請後すぐに、シルバーゲート銀行に保管されている準備金の解放を求め、シルバーゲート銀行と交渉を行っていた。

なおシルバーゲート銀行はブロックファイへ985万ドルの返還した後、口座に残る15万ドル(約2,035万円)を準備金として保有可能とのことだ。

今回の裁判所による決定は、シルバーゲートが資本問題に直面している最中での返還命令となった。

シルバーゲート銀行は現在、複数の暗号資産(仮想通貨)関連企業から続々と取引停止されている。これは、シルバーゲートが米証券取引委員会(SEC)へ年次報告書「Form 10-k」の提出を延期したことにを受け、業界内でシルバーゲートに対する信頼が揺らいだためだ。なお取引停止を表明した企業はビットスタンプ(Bitstmap)、コインベース(Coinbase)、ギャラクシー(Galaxy)、ジェミナイ(Gemini)、パクソス(Paxos)、サークル(Circle)、テザー(Tether)、ブロックチェーンドットコム(Blockchain.com)、ウィンターミュート(Wintermute)、GSR、マイクロストラテジー(MicroStrategy)などだ。

なおシルバーゲートの株価は、提出延期を発表した3月1日から現在で55%以上下落している。

関連ニュース

参考:クロール
デザイン:一本寿和

images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

広告

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された