メンバーシップNFTの「NOT A HOTEL」がシリーズAラウンドで約28億円調達、累計額50億円に

NOT A HOTELがシリーズAラウンドで約28億円を調達

「メンバーシップNFT」提供の「NOT A HOTEL(ノットアホテル)」が、シリーズAラウンドにて総額約28億円の資金調達を実施したと2月28日発表した。

「NOT A HOTEL」は昨年10月シリーズAにて19.6億円を調達し、シードラウンドからの累計調達額が約41.1億円になったことを発表していた。そのため今回は追加調達を約8億円実施したことが伺える。なお共に第三者割当による資金調達となる。

シリーズAにて調達した資金の使途については、ソフトウェア開発部門、建築部門を中心とした採用拡大に充てるとのことだ。

発表によるとシリーズAの出資参加者は、前回の調達時に発表されていたANRI、オープンハウスグループ、SMBCベンチャーキャピタル、And Do ホールディングス、および個人投資家に加え、新たにニッセイ・キャピタル、KDDI Open Innovation Fund 3号、GMO VenturePartners、マーキュリアインベストメント、オリエンタルランド・イノベーションズ、グローブアドバイザーズベンチャーズ、サンケイビル、静岡キャピタル、ちばぎんキャピタル、みずほキャピタル、広島ベンチャーキャピタル、STAR CAPITA INVESTMENTS LIMITEDが引受先となっているとのこと。

なお今回の調達によりシードラウンドからの累計調達額は、総額で約50億円になったとのことだ。

「NOT A HOTEL」は昨年開業したNOT A HOTEL AOSHIMA、NASUに続き、福岡や北軽井沢、石垣、みなかみなど、新たな拠点での開発を進めているとのこと。また昨年10月からNOT A HOTELと同様の販売・運営が可能なプラットフォームを提供するパートナー事業「PARTNER HOTELS」を開始している。

今後は既存のホテルブランドとの協業により相互利用可能な拠点拡大の加速、2025年には30拠点での展開を目指すとのことだ。

NOT A HOTELとは

「NOT A HOTEL」とは、購入した部屋を住宅や別荘として利用するだけでなく、旅行や出張で家を空ける際にはホテルとして運用できる不動産を販売するサービスだ。ホテルとしてのオペレーションはNOT A HOTELが行うという。1棟単位の購入だけでなく、12分割された物件所有権を年間の宿泊数に応じて保有する「共同購入」も可能である(例:毎年30日/年の利用で所有権12分の1、毎年120日/年の利用で所有権12分の4など)。

またNOT A HOTELでは、毎年1日単位で利用できる宿泊権とイベント参加などの特典を合わせた「メンバーシップNFT」を昨年夏に販売。初回販売では3億円相当の「メンバーシップNFT」が完売し、SNS上で話題となっていた。

「メンバーシップNFT」購入者は「毎年旅をする日」がランダムに付与され、宿泊の3ヶ月前には宿泊券のNFTとなる「THE KEY」がエアドロップされ、宿泊するNOT A HOTELが決まる。メンバーシップのNFTは二次流通での売買や、プレゼントすることも可能となっている。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者