web3活動を視覚化する「Phi」、ポリゴン上のソーシャルDappsで取引量世界1位に

「Phi」がポリゴン上のソーシャルDappsで取引量世界1位に

日本人起業家の辻周悟氏率いるweb3ソーシャルプラットフォーム「Phi(ファイ)」が、ポリゴン(Polygon)ネットワーク上のソーシャルDapps(分散型アプリケーション)として、世界1位の取引量を記録した。辻氏が自身のツイッターにて2月22日発表した。

記事執筆時点(22日15:00)にてブロックチェーンのリサーチツール「ダップレイダー(DappRadar)」を確認したところ、「Phi」は「ソーシャル」部門の24時間の取引量で第2位、7日間と30日間で第3位となっていた。また全ブロックチェーンの「ソーシャル」部門取引量においては、24時間・7日間・30日間のそれぞれで世界4位となっていることが確認できた。

2月22日12:00時点での「Phi」の24時間の取引量は35.42k(35,420)となっており、7日間では270.76kとなっており+100.4%の進捗を見せており、30日間では448.98k、+47.98%を記録している。

Phiとは

「Phi」は、ウォレットのオンチェーンおよびオフチェーンのアクティビティに基づいて構成されるビジュアルレイヤーのプロジェクト。昨年12月15日にPolygon(ポリゴン)メインネット上でのローンチしている。

「Phi」のユーザーは「DeFi(分散型金融)での取引」や「NFTの保有」の履歴から一定条件を満たすことで手に入る「オブジェクト」を利用して独自のweb3の世界となるビジュアルを、街を育てるようにゲーム感覚で構築ができる。これによりユーザーのインタラクション、オンチェーンの進行状況、個人的な好み、およびソーシャルグラフが表示できるようになっている。つまり「Phi」では、ユーザー独自のブロックチェーン上での活動が、ユーザーの個性としてビジュアルで表現可能になるというわけだ。

なお「Phi」を利用するにはウォレットアドレスと紐づいたENS(イーサリアムネームサービス)のドメインNFTが必要になる。

ちなみに「Phi」のピクセルアートは、世界的に有名なeBoy(イーボーイ)氏が中心となってデザインしている。eBoy氏は、GUCCI(グッチ)やPaul Smith(ポールスミス)、BALENCIAGA(バレンシアガ)などのトップブランドとコラボした実績や、NounsDAO(ナウンズダオ)というweb3を代表するNFTプロジェクトの共同創業者としてデザインを手がけた経験もある。またeBoy氏だけでなく、日本で活躍するピクセルアーティスト、ta2nb(タツノブ)氏とfuzuzu(フズズ)氏の両氏もピクセルアーティストとして「Phi」で活動している。

また「Phi」は今月17日に、同プロジェクトのデザインアセットをクリエイティブコモンズゼロ(CC0)のライセンスとして利用可能にしたことを発表している。これにより著作権による利益を放棄し、「Phi」上のオブジェクトなどのデザインアセットを完全にパブリック・ドメインとして、コミュニティに解放したとのこと。

なお「Phi」は、日本人のShugo(シューゴ)氏(辻周悟氏)、Consome(コンソメ)氏(匿名希望)、Zak(ザク)氏(匿名希望)の3人が今年の1月に共同創業したプロジェクト。CEOを務める辻氏は独立系VCのF Ventures(エフベンチャーズ)でのインターンを経て米国で「Phi」を創業した。

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参考:DappRadar
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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