音楽配信「ナップスター」、web3音楽スタートアップ「Mint Songs」買収

NapsterがMint Songs買収

音楽配信サービス「ナップスター(Napster)」が、web3音楽スタートアップ「ミントソングス(Mint Songs)」を買収した。2月15日に「ミントソングス」共同創業者ギャレット・ヒューズ(Garrett Hughes)氏がコインデスクの記事を引用する形で報告している。

「ミントソングス」は、ミュージシャンが音楽やアルバムのアートワークを「ポリゴン(Polygon)」ブロックチェーン上でNFTとしてミント(鋳造/発行)し、そのNFTをコミュニティに販売、譲渡できるツールを構築している。

なお今回の買収による具体的な取り組みや買収額などについては発表されていないが、「ミントソングス」共同創業者ギャレット・ヒューズ氏は今回の買収について「ミュージシャンの為の野心的なビジョン達成に向けて、何時間も血と汗と涙を注ぎました」とツイートしている。

またヒューズ氏はテクニカルアドバイザーとして「ナップスター」に参加するとのこと。

なお「ナップスター」は昨年9月、オンラインゲーム「ROBLOX」の音楽部門でグローバルヘッドを務めたジョン・ブラソプロス(jon vlassopulos)氏を新たにCEOとして迎え入れている。

音楽配信サービス「ナップスター」

「ナップスター」は昨年6月、レイヤー1ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」で、独自トークン「NAPSTER」を発行予定であることを発表している。

具体的には、音楽ファンがより直接的にアーティストを応援できるツールや、音楽制作者が音楽ストリーミング以上の収入を得られる仕組みを、アルゴランド上で開発するとしている。

またナップスターは今年5月10日、web3特化ファンド「ハイブマインド・キャピタル・パートナーズ(Hivemind Capital Partners)」と、ブロックチェーン開発企業「アルゴランド(Algorand)」に買収されている。この買収の目的は、ブロックチェーンとweb3をアーティストやファンに提供することで、再び音楽業界に革命を起こすことと発表されていた。

そもそもはブロックチェーンにも活用されているP2P技術を使った音楽ファイル共有ソフトとしてはじまった「ナップスター(Napster)」。一時は世界中でユーザーを伸ばしたが、著作権の問題が指摘され2003年、倒産に追い込まれた。

その際「ラプソディ・インターナショナル(Rhapsody International)」と2016年に合併。そして「ラプソディ・インターナショナル」提供の音楽配信サービス名を「ナップスター」とする形で、当初のサービスとは異なるが名称が引き継がれることになった。

その後2020年、VR音楽アプリ提供「メロディーVR(MelodyVR)」にナップスターは買収され、その後web3事業に向け「ハイブマインド」に買収された。

関連ニュース

参考:ナップスター
デザイン:一本寿和
images:iStock/Floaria-Bicher

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【11/15話題】DMM CryptoのSeamoon Protocolが中止、FBIがポリマーケットCEO宅を捜索など(音声ニュース)

DMMのweb3事業「Seamoon Protocol」がプロジェクト中止、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサリアムに展開、FBIが「ポリマーケット」CEO宅を家宅捜索、携帯電話や電子機器を押収、英レボリュート、暗号資産取引プラットフォーム「Revolut X」をEU30カ国に拡大、テザー、幅広い資産のトークン化プラットフォーム「Hadron by Tether」提供開始、コインベースがユートピアラボ買収、「Coinbase Wallet」のオンチェーン決済機能拡充へ、イーサL2「リネア」、ガバナンス分散化に向け非営利団体を設立、LINEA発行へ、イーサリアム研究者、コンセンサス層の再設計で「Beam Chain」提案

広告