スクエニがポリゴンラボと提携、web3プロジェクト「Symbiogenesis」にポリゴン(MATIC)採用

スクエニ、新規web3プロジェクトにポリゴン採用

ゲーム開発大手スクウェア・エニックスとポリゴンラボ(Polygon Labs)の提携が2月16日発表された。スクエニが今春リリース予定のweb3プロジェクト「シンビオジェネシス(Symbiogenesis)」の開発にあたり、ポリゴン(Polygon)ネットワークを採用するとのこと。

リリースによると「シンビオジェネシス」は、自己完結型の世界で展開されるストーリーと結びついたデジタルアートを介して革新的な体験を提供するweb3プロジェクトとされている。プレイヤーは神秘的な浮遊大陸を舞台に、様々なキャラクターを表すデジタルコレクティブルアートを入手し、それらをもとに物語が展開していくとのことだ。

また「シンビオジェネシス」はブロックチェーン上に構築されているため、収集したデジタルコレクティブルアートや自身のキャラクターのコピーをプレイヤー間で取引することができるという。プレイヤーはデジタルコレクティブルアートを介してコミュニティと協力しながらミッションを達成していくとのことだ。

なお「シンビオジェネシス」で採用されるブロックチェーン「ポリゴン」上には現在、ユニスワップ(Uniswap)、オープンシー(OpenSea)、アーベ(Aave)などの主要web3プロジェクトが構築されている。

スクウェア・エニックスのブロックチェーン・エンタテインメント事業部プロデューサー玉手直之氏は「シンビオジェネシスはブロックチェーン上で一から設計され、コミュニティ構築と取引の両方に優れた体験を提供するように設計されています。スクウェア・エニックスは、このユニークな体験をWeb3ファンに提供するために、高い取引速度、低いガス料金、および全体的な使いやすさからポリゴンを利用することにしました」とコメントしている。

またポリゴン・ラボのグローバルゲーム&プラットフォームビジネス開発部門副責任者であるアービット・ゴエル(Urvit Goel)氏は「今回の提携は、Web3が世界規模の開発会社の間でますます大きな支持を得ていることを示すものであり、この革新的な技術の積み重ねとそれらがもたらす利点が、ゲームに関して大きな可能性を秘めていることを改めて証明するものです」とコメントしている。

近年スクウェア・エニックスはweb3およびブロックチェーン分野へ注力している。

昨年9月には、ゲーム特化ブロックチェーンのオアシス(Oasys)の初期バリデーターとして参加し、オアシス上でブロックチェーンゲームの開発を行うことを発表している。

また昨年12月には、オンラインゲーム事業やメタバース事業を手掛けるgumiへの出資およびブロックチェーンゲームの開発において業務提携を行うことを発表している。

さらにスクウェア・エニックス・ホールディングスの代表取締役社長松田洋祐氏は、2023年の年頭所感において、重点投資領域としてブロックチェーンエンターテイメントを挙げ、「自律的分散型というコンセプトのもと、ゲーム開発をはじめとした当社が提供するデジタルエンタテインメント事業がお客様にどのような新しい体験や新しい面白さをお届けすることができるかが極めて重要」であり、「2023年は、ブロックチェーンゲームが、狂乱から混乱を経て、新しい成長のステージへと移行してゆく年となることを期待します」と述べている。

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images:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。