米シタデル、暗号資産銀行シルバーゲートの株式5.5%を取得

米シタデルがシルバーゲートの株式を取得

著名投資家ケン・グリフィン(Ken Griffin)氏が所有する米マーケットメーカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、暗号資産(仮想通貨)関連企業を中心に取引する銀行持ち株会社シルバーゲート・キャピタル(Silvergate Capital Corp)の株式5.5%を取得したことを、規制当局への届け出書類にて2月14日報告した。

取得された株式の評価額は約2500万ドル相当。この情報開示後にシルバーゲートの株価は約14%もの上昇を見せた。

なおシルバーゲートの代表者へコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。

この件に詳しい人物によると今回の株式取得は、シルバーゲートへの方向性のある投資というわけではなく、シタデルのマーケットメイク業務の結果であったという。

13日にソロスファンドマネジメント(Soros Fund Management)は、昨年12月31日の時点でシルバーゲートの10万株に対するプットオプションのポジションを示す規制当局への提出書類で、シルバーゲートに対するポジションを公開した。2022年末のシルバーゲートの終値17.40ドルに基づくと、その株式の価値は約174万ドルになるとみられる。

なおプットオプションとは、ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なく、あらかじめ決められた行使価格で売る権利のことだ。

しかしプットの行使価格や、大きな取引の一部であるかどうかについての詳細は明らかにされていない。これについてソロスファンドマネジメントの担当者にコメントを求めたところ、すぐに返答はなかった。

シルバーゲートは、暗号資産取引所FTXの破産が暗号資産業界への信頼を揺るがしたため、第4四半期に10億ドルの損失を報告した後、暗号資産の将来についての投資家の懸念を緩和しようとしている。

なおワシントンの連邦検察は、シルバーゲートによるFTXとアラメダリサーチ(Alameda Research)との取引を調査していると、調査に精通している人物は述べている。

大手機関投資家向けグローバルカストディの米ステートストリート(State Street Corp)は、今月初めにシルバーゲートの9.32%のパッシブステーク(株主が会社の経営に積極的に参加していない株)の存在を報告している。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Ken Griffin’s Citadel Securities reveals 5.5% stake in crypto bank Silvergate
Reporting by Hannah Lang in Washington; additional reporting by Saqib Ahmed; Editing by Leslie Adler and Jane Merriman
翻訳:田村聖次(あたらしい経済)
images:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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