ビットポイントジャパンがSBIの100%子会社に
国内暗号資産交換業者のビットポイントジャパン(BPJ)が、SBIホールディングス(SBI HD)の100%連結子会社となったことが2月14日発表された。なおSBI HDは暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードを傘下に持っている。
SBI HDは昨年5月、連結子会社のSBIファイナンシャルサービシーズを通じてBPJの発行済株式総数のうち51%を取得し、BPJを連結子会社化していた。
今回SBI HDは、連結子会社のSBIクリプトアセットホールディングス(SBICAH)を通じて、BPJの残りの株式49%を取得したという。これによりBPJを100%連結子会社化したとのこと。
なお正式な株式譲渡予定日は3月31日となっている。
SBI HDの発表によると今回の株式買収は、SBIグループの顧客基盤を活用したクロスマーケティングによるBPJの口座数増加の他、BPJがSBI HD連結子会社のマーケットメイカーB2C2からの流動性供給を受けることで顧客に狭いスプレッドの提供が可能となること、そしてSBI HD資本業務提携先のgumiグループ各社が開発するゲーム内で使用されるトークンなどの上場実施といった施策を加速させるためであるとのことだ。
なおBPJの持株会社ビットポイント・ホールディングスの親会社であるリミックスポイントは、昨年の5月に株式の5%をSBI HDへ売却しているが、今回はリミックスポイントの株式については変動はない。
リミックスポイント代表取締役社長CEOでBPJの代表取締役副会長でもある小田玄紀氏のnoteによると、今回のBPJによる株式売却の評価額は100億円弱とのこと(前回は127.5億円)。また小田氏が引き続きリミックスポイントおよびBPJの代表取締役になるとのことだ。
また小田氏によると昨年契約した際のアーンアウト条項は継続しており、BPJの収益が一定額を超えた分についてはリミックスポイントにも収益還元される設計になっているため、リミックスポイントとして今回の株式譲渡でBPJの収益がこれから一切入ってこなくなるという訳ではないとのことだ。
なおアーンアウト条項とは、M&A取引の実行後の一定期間において、買収対象とされた事業が特定の目標を達成した場合、買手企業が売手企業に対して予め合意した算定方法に基づいて買収対価の一部を支払うこととする規定のこと。
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