イーサリアム、ステーク出金機能対応のパブリックテストネット「Zhejiang」公開

イーサリアム、テストネット「Zhejiang」公開

イーサリアム(Ethereum)のパブリックテストネット「ジェジャン(Zhejiang:浙江)」が日本時間2月2日0:00に公開された。このテストネット上にて、ステークされたETHの出金機能を備えたアップグレードの実施が予定されており、アップグレードが完了するとユーザーはテストネットを使用して入出金プロセスを試すことができるようになる。

イーサリアムは2022年9月に大型アップグレード「マージ(The Merge)」を実施し、コンセンサスアルゴリズムをプルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ移行した。これにより、ETHをステーキングすることでバリデーターとして報酬を得られるようになったが、現在、ステークされたETHを出金する機能は備えられていない。

なお今回の「ジェジャン」は、「マージ」後の環境で起動する最初のパブリック テストネットとなる。

イーサリアムは今年3月に実施予定のアップグレード「シャンハイ(Shanghai:上海)」にて出金機能を実装する予定となっており、今回公開されたテストネットは「シャンハイ」アップグレードをシミュレーションするものとなっている。

イーサリアム財団(Ethereum Foundation)の開発者であるバーナバス・ブーサ(Barnabas Busa)氏によると、テストネットのリリースは無事に完了したとのこと。また約6日後の「エポック1350(43200ブロック)」時点で実行レイヤーのアップグレード(Shanghai)およびコンセンサスレイヤーのアップグレード(Capella:カペラ)がテストネット上で実施される予定とのことだ。この2つのアップグレードを総称して「シャンハイ」としている。

イーサリアムは2月1日にマージ後最低の純供給量を記録した。これはPoWからPoSへの移行によってマイニング報酬が無くなり、ETHの新規発行量が減少していることと、1月のガス代の高騰によって、バーン(焼却)されるETHが増えたことが要因となっている(イーサリアムは取引手数料の一部をバーンする仕組みとなっている)。

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デザイン:一本寿和
images:iStock/Wirestock

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小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。