長寿研究の「VitaDAO」、製薬大手ファイザーらから約5.3億円資金調達

科学系分散型組織VitaDAO、ファイザーなどから410万ドル調達

長寿研究へ資金を提供する分散型組織「VitaDAO(ヴィータダオ)」が、米製薬会社ファイザー(Pfizer)のベンチャー部門らを出資者とする410万ドル(約5.3億円)の資金調達完了を1月30日に発表した。

VitaDAOは、人間の健康寿命の延長を目的として、アーリー段階の長寿研究プロジェクトに資金を提供し、長寿バイオテクノロジーのスタートアップ企業を独立させるために活動するイーサリアム(Ethereum)ベースの分散型組織である。現在VitaDAOのコミュニティには9000人以上の研究者や支援者が参加しており、これまでに15以上のプロジェクトに350万ドル(約4.5億円)以上の投資を行っているとのこと。

今回の資金調達には、ファイザー・ベンチャーズ(Pfizer Ventures)、シャイン・キャピタル(Shine Capital)、L1デジタル(L1 Digital)、コインベース元CTOのバラージー・スリニヴァンセン(Balaji Srinivasan)氏などが参加したとのことだ。

今回調達した資金は、VitaDAO初となるバイオテクノロジーのスタートアップの独立や、VitaDAOの親組織であるモルキュール(Molecule)との提携によるIP-NFT資産(NFT化された特許)の商用化に使用されるとのことだ。

なお今回の資金調達により、ファイザー・ベンチャーズは製薬会社のベンチャーパートナーとして初めて科学系分散型組織に出資した企業となったとのこと。また同社はVitaDAO内の投票や投資先の選定などにも積極的に関わっているとのことだ。

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参考:VitaDAO
images:iStock/wvihrev

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この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。