ハッシュポートが三井住友銀行とUTECから約9億円調達
HashPort(ハッシュポート)が、シリーズCラウンドの1stクローズとして約9億円の資金調達を実施したことを1月20日発表した。これによりハッシュポートは、株式による累計調達額が17億円超になったことも報告している。
なおこの調達は、三井住友銀行および「UTEC4号投資事業有限責任組合」を引受先とした第三者割当増資によるものとのこと。「UTEC4号投資事業有限責任組合」は、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)が運営するファンドだ。
発表によると今回調達した資金は「エンタープライズ向けコンサルティング事業強化」、「IP×NFT事業強化」、「グループ全体での内部管理体制強化」への投資に利用する予定とのことだ。
HashPortグループは2018年からブロックチェーン技術の研究開発に取り組んでいる企業だ。ブロックチェーン関連コンサルティング・システムソリューション事業を執り行うHashPortの傘下には、主にNFT関連事業を行うHashPalette(ハッシュパレット)と金融インフラ事業を行うHashBank(ハッシュバンク)がある。
HashPaletteはパレットチェーンおよびパレットトークン(PLT)の開発・発行元だ。PLTは2021年7月に「Coincheck IEO」を利用して国内で初めてIEO(Initial Exchange Offering)を経てコインチェックに上場した。またHashBankは、HashPortが昨年4月に会社分割により設立している。
HashPortグループは、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)および三井住友銀行と「SBT」領域における業務提携を昨年12月に発表していた。
なおこの業務提携に基づく実証実験の第1フェーズとしてSMBCは、2023年3月末にかけてHashPortグループの技術支援のもと、試験的な「SBT」発行を行うとのこと。さらにその実験結果を踏まえた第2フェーズとして、行動・経歴証明としての「SBT」活用シーンを想定した実証実験を実施する予定が発表されている。
ちなみに3月末までの実証実験では、パレットチェーンを利用する想定であることが「あたらしい経済」の取材によって明らかになっている。
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参考:ハッシュポート
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