FTX前CEOサム、保釈金約330億円支払いに同意し保釈

SBF、約330億円で保釈

暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの前CEOであるサム・バンクマン・フリード(Samuel Bankman-Fried:SBF)氏が、米国で法廷に出席し、2.5億ドル(約330億円)の保釈金の支払いに同意したことが現地メディアの実況ツイートより明らかになった。

SBF氏はバハマの刑務所に9日間勾留されたのち、現地時間21日夜にバハマから出国し、米ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所へ直接身柄が引き渡されていた。

現地メディアによると、検察官であるニコラス・ルース(Nicolas Roos)氏は法廷にてSBF氏の保釈を提案した。保釈の条件は2.5億ドルの保釈金の支払い、GPSによる追跡、パスポートの引き渡し、自宅勾留などであった。

裁判官のガブリエル・ゴレンスティン(Gabriel Gorenstein)氏は「SBF氏にこれまでの犯罪歴がないこと」や「顔が知られているため、逃亡や金融取引が現実的でないこと」などを考慮し、この保釈案を承認した。

なお保釈金の担保には、スタンフォード大学教授であるSBF氏の両親が所有するカリフォルニア州の実家が設定され、保釈金の支払い期日は1月12日とされた。

SBF氏はこの保釈条件に同意。釈放が決定された。 

SBF氏は12月12日にバハマ警察によって逮捕され、13日に米国連邦検察によって起訴された。起訴内容は詐欺6件、マネーロンダリング1件、選挙法違反1件の計8件であり、その中には米国証券取引委員会(SEC)や米国商品先物取引委員会(CFTC)による起訴も含まれている。

起訴状の容疑は「被告の広範囲にわたる計画により、被告が設立した国際暗号資産取引所であるFTXに預けられた数十億ドルの顧客資金を不正に流用し、FTXおよび同じく被告が設立した暗号資産ヘッジファンドであるアラメダリサーチ(Alameda Research)への投資家や貸し手を欺いた」とされている。

SBF氏にかけられた容疑は「米国史上最大の金融詐欺の1つ」とされるほどの重罪であり、有罪判決が下された場合にはSBF氏に終身刑が言い渡される可能性もあるとされている。

なお米連邦検察はFTXの元CTOであるゲイリー・ワン(Gary Wang)氏とアラメダリサーチの元CEOであるキャロライン・エリソン(Caroline Ellison)氏についても詐欺行為への関与の疑いで22日に起訴を行った。当局によると、両氏とも罪状を認め、捜査に協力しているとのことだ。

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参考:Inner City Press
images:Reuters

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小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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