DeFiプロトコル「Curve Finance」、イーサL2「zkSync2.0」でローンチへ

DeFiプロトコル「Curve Finance」、zkSyncでローンチへ

DeFi(分散型金融)プロトコルのカーブファイナンス(Curve Finance)が、「ズィーケーシンク2.0(zkSync2.0)」のメインネット上にデプロイされ、利用可能になることが12月14日に発表された。

カーブファイナンスは、ステーブルコイン向けに開発されたDeFiプロトコル。イーサリアム(Ethereum)やアバランチ(Avalanche)、セロ(Celo)、ファントム(Fantom)、ムーンビーム(Moonbeam)などといったブロックチェーンの他、ポリゴン(Polygon)やアービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)といったL2と呼ばれるブロックチェーンにもマルチチェーン対応している。なおカーブファイナンスはDeFiにおける24時間の取引量がユニスワップ(Uniswap)に続く第2位で、およそ2億3000万ドルとなっている(12月15日DeFi Llama調べ)。

また「zkSync2.0」はマターラボ(Matter Labs)が開発しているイーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション。

同チェーンは暗号技術を利用した証明技術「ゼロ知識証明」を用いて、計算を別のレイヤーで行い結果だけを正当性を保ったまま元のネットワークに送り返す「ズィーケーロールアップ(ZK Rollup)」というアーキテクチャを採用している。これにより、レイヤー2ネットワークでありながらもイーサリアムのセキュリティ設計をそのまま継承しているという。

なお「zkSync2.0」はzkSyncの新しいバージョンのネットワークであり、現在テストネットがローンチした段階であるため、メインネットはまだ利用できない。

カーブファイナンスのCEOマイケル・エゴロフ(Michael Egorov)氏はマターラボのブログにて「zkSyncはEVM互換のレイヤー2ソリューションでイーサリアムのスケーリングの問題を解決しました。彼らのプラットフォームで信頼できる、低ガスでユーザーフレンドリーなアプリケーションを作成するのが待ちきれません」と語っている。

「zkSync2.0」は12月14日、セキュリティ監査への対応を理由にメインネットのリリース予定を2023年の第1四半期から、第2四半期へと変更している。

関連ニュース

Matter Labsが約280億円調達、「zkSync2.0」オープンソース化へ

イーサリアムL2「zkSync2.0」、100日以内にメインネット予定

イーサリアムのレイヤー2技術「zkSync」開発Matter Labs、シリーズBで約56億円調達

「B Dash Crypto」web3ピッチ優勝は「Bunzz」、準優勝は「0XDEBE」(B Dash Camp 2022 Fall)

【取材】NFTマーケットプレイス「tofuNFT」、X2Y2と戦略的提携

参考:マターラボ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ploystock

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している