ゲーム特化ブロックチェーンOasys(OAS)、初のNFTプロジェクト「OASYX」開始

オアシス、NFTプロジェクト「OASYX」開始

ゲーム特化ブロックチェーンのオアシス(Oasys)が、自社初となるNFTプロジェクト「OASYX」の開始を12月8日発表した。

発表によると「OASYX」は、オアシスチェーン上で展開されるゲーマーのためのNFTプロジェクトで、オアシスが公式にIPを提供しているという。シリーズごとにレジェンドゲームクリエイターを監修者として起用するようだ。また、国内外の様々なNFTプロジェクトとのコラボレーションも企画しているという。今後、オアシス上で展開されるゲームやOASトークンとの連動なども予定されている。

シリーズ第一弾となるキャラクターNFTには、セガで「バーチャファイターシリーズ」や「シェンムーシリーズ」を手がけた鈴木裕氏が世界観を監修し、アーティストGODTAIL氏がキャラクターデザインを担当する。

このNFTは、購入したアートのSNSアイコン利用(PFP)ができるPFP型のNFTで10,000体がFree to Own方式で配布されるとのこと。なお、発行元はNFT・ブロックチェーンゲーム専業開発を行うdouble jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)だ。

なお「玉繭 ~MAYU~」と呼ばれるリビール前のNFTは2023年1月に配布された後、公開となり、将来的にメタバースアバターとしても活用できる予定だという。

このNFTの世界観を監修した鈴木裕氏は『セガをはじめバンダイナムコ、スクウェア・エニックスなど有力なメーカーが参加しているOasysの、初のNFTプロジェクト「OASYX」が、NFTの成功の先駆けとなり、デジタルデータにもオリジナルの価値を見出せる大きな取り組みになることを期待しています。このプロジェクトの初回の世界観の監修は私にとっても業界にとっても意義あるものと信じています』とコメントしてる。

またオアシスによると、同社は現在メインネットローンチプロセスの最終段階であり、年内に複数本のゲームタイトルのリリース及び新規タイトルのアナウンスを控えているという。

オアシスは12月、資金調達のストラテジックラウンドとパブリックトークンセールを完了したことを発表していた。ストラテジックラウンドにはゲーム領域で著名なVCのギャラクシーインタラクティブ(Galaxy Interactive)、韓国ゲーム大手ネクソン(Nexon)、前澤友作氏率いるMZ Web3ファンドらが参加した。またパブリックセールは60ヵ国の投資家が参加し、目標金額の100万ドル(約1.3億円)を達成したとのことだ。

オアシスについて

オアシスは「Blockchain for The Games」をコンセプトに独自のゲーム特化ブロックチェーンを開発する、今年2月8日に発足されたプロジェクトだ。

プロジェクトメンバーは、初期バリデーターとしての参加を発表したバンダイナムコ研究所の代表取締役社長である中谷始氏を含め、doublejump.tokyo 代表取締役CEOの上野広伸氏、gumi 創業者/Thirdverse代表取締役CEOの國光宏尚氏、セガ取締役副社長の内海州史氏やYield Guild Games 共同創業者のギャビー・ディゾン(Gabby Dizon)氏らが名を連ねる。

オアシスの開発しているブロックチェーンは、イーサリアムバーチャルマシーン(EVM)互換。 具体的にはレイヤー1(Hub-Layer)とレイヤー2(Verse-Layer)技術を組み合わせた独自の「Oasysアーキテクチャ」を採用している。 ちなみに「Oasysアーキテクチャ」はPoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用し、エコシステムの拡大と環境問題の双方に配慮された設計とのことだ。

そしてこの設計によって、ゲーマーは高速かつ手数料(ガス代)無料でのサービス体験が実現でき、ゲーム開発者はブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、及び他ゲームとの連携が容易になるという。

なお「Oasys」の初期バリデータには、Aster Network(アスターネットワーク)、バンダイナムコ研究所、BOBG(ボブジー)、Com2uS(カムツス)、CryptoGames(クリプトゲームス)、doublejump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)、gumi(グミ)、jump(ジャンプ)、MCH(エムシーエイチ)、netmarble(ネットマーブル)、neowiz(ネオウィズ)、SEGA(セガ)、イールド・ギルド・ゲームス(Yield Guild Games)、Thirdverse(サードバース)、UBISOFT(ユービーアイソフト)、WEMADE(ウィメイド)、bitFlyer Blockchain(ビットフライヤーブロックチェーン)、NHN PlayArt、グリー、ミシカルゲームス(Mythical Games)、スクウェア・エニックスの21社が参加している。

また今年7月には、今後発行予定のオアシスの独自トークン「OAS」の販売により約25億円の資金調達を行なったことを発表。

この資金調達は米VCのリパブリック・キャピタル(Republic Capital)をリードに、クリプトドットコム(Crypto.com)、フォビ(Huobi)、ゲートアイオー(Gate.io)、クコイン(KuCoin)など海外暗号資産(仮想通貨)取引所、VCのフェンブシ・キャピタル(Fenbushi Capital)、日本のネット企業グリー(GREE)、 Infinity Ventures Crypto、NFTマーケットプレイス運営のtofu NFT、ビットバンク(bitbank)、Digital Entertainment Asset(通称:DEA)、ネットマーブル(Netmarble)会長のヨンシグ・クォン(Youngsig Kwon)氏、ネットマーブルCEOのグン・キム(Gun Kim)氏など複数投資家が参加したとのこと。

なおオアシスは10月25日にメインネットローンチの第1フェーズを開始したことを発表している。 また11月には世界最大級のゲームギルドYGGを母体とするYGG Japanとブロックチェーンゲーム領域でのマーケティングに係る戦略的パートナーシップを締結している。

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参考:オアシス

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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