ゲーム特化ブロックチェーンOasys、Galaxy Interactive、ネクソン、前澤友作のMZ Web3ファンドらから調達

Oasys、MZ Web3ファンドなどから調達

ゲーム特化ブロックチェーンのオアシス(Oasys)が、資金調達のストラテジックラウンドとパブリックトークンセールを完了したことを12月6日に発表した。

ストラテジックラウンドはゲーム領域で著名なVCのギャラクシーインタラクティブ(Galaxy Interactive)、韓国ゲーム大手ネクソン(Nexon)、前澤友作氏率いるMZ Web3ファンドらが参加した。

また2022年11月30日から12月4日までの5日間行われたパブリックセールは60ヵ国の投資家が参加し、開始から半日以内に目標金額の100万ドルを達成したという。

OasysのDirector森山大器氏は「直近のWeb3業界を揺るがす重大な事件を受けて、分散的で強固な事業基盤を築くこと、また、真に面白いゲームやコンテンツで業界を牽引していくことの重要性が高まっていると言えます。そのような中、今回のラウンドにゲーム事業者様、VC・ファンドの皆様など多方面よりご参画いただけたこと、またPublic Saleでも世界各国の個人投資家の方々にご参加いただけたことはOasysにとって非常に大きな意義があることです。引き続き、皆様にいち早く優良なブロックチェーンゲームをお届けできるよう、着実にプロジェクトを前進させてまいります」とリリースでコメントしている。

Galaxy InteractiveのGeneral Partnerリチャード・キム(Richard Kim)氏は「Oasysは、ゲーム開発者とゲーマーのために構想されたパブリックのLayer1とプライベートのLayer2という構造を通じ、ブロックチェーンゲームのマスアダプションを目指すというビジョンを私たちと共有しています。Oasysコミュニティに参加し、熱心な開発者、パブリッシャー、クリプト系のパートナーの皆さんとともに名高いゲームIPをオンチェーン化し、ビジョンの達成に向け取り組んでいくことを楽しみにしています」と伝えている。

オアシスについて

オアシスは「Blockchain for The Games」をコンセプトに独自のゲーム特化ブロックチェーンを開発する、今年2月8日に発足されたプロジェクトだ。

プロジェクトメンバーは、初期バリデーターとしての参加を発表したバンダイナムコ研究所の代表取締役社長である中谷始氏を含め、doublejump.tokyo 代表取締役CEOの上野広伸氏、gumi 創業者/Thirdverse代表取締役CEOの國光宏尚氏、セガ取締役副社長の内海州史氏やYield Guild Games 共同創業者のギャビー・ディゾン(Gabby Dizon)氏らが名を連ねる。

オアシスの開発しているブロックチェーンは、イーサリアムバーチャルマシーン(EVM)互換。 具体的にはレイヤー1(Hub-Layer)とレイヤー2(Verse-Layer)技術を組み合わせた独自の「Oasysアーキテクチャ」を採用している。 ちなみに「Oasysアーキテクチャ」はPoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用し、エコシステムの拡大と環境問題の双方に配慮された設計とのことだ。

そしてこの設計によって、ゲーマーは高速かつ手数料(ガス代)無料でのサービス体験が実現でき、ゲーム開発者はブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、及び他ゲームとの連携が容易になるという。

なお「Oasys」の初期バリデータには、Aster Network(アスターネットワーク)、バンダイナムコ研究所、BOBG(ボブジー)、Com2uS(カムツス)、CryptoGames(クリプトゲームス)、doublejump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)、gumi(グミ)、jump(ジャンプ)、MCH(エムシーエイチ)、netmarble(ネットマーブル)、neowiz(ネオウィズ)、SEGA(セガ)、イールド・ギルド・ゲームス(Yield Guild Games)、Thirdverse(サードバース)、UBISOFT(ユービーアイソフト)、WEMADE(ウィメイド)、bitFlyer Blockchain(ビットフライヤーブロックチェーン)、NHN PlayArt、グリー、ミシカルゲームス(Mythical Games)、スクウェア・エニックスの21社が参加している。

また今年7月には、今後発行予定のオアシスの独自トークン「OAS」の販売により約25億円の資金調達を行なったことが発表。

この資金調達は米VCのリパブリック・キャピタル(Republic Capital)をリードに、クリプトドットコム(Crypto.com)、フォビ(Huobi)、ゲートアイオー(Gate.io)、クコイン(KuCoin)など海外暗号資産(仮想通貨)取引所、VCのフェンブシ・キャピタル(Fenbushi Capital)、日本のネット企業グリー(GREE)、 Infinity Ventures Crypto、NFTマーケットプレイス運営のtofu NFT、ビットバンク(bitbank)、Digital Entertainment Asset(通称:DEA)、ネットマーブル(Netmarble)会長のヨンシグ・クォン(Youngsig Kwon)氏、ネットマーブルCEOのグン・キム(Gun Kim)氏など複数投資家が参加したとのこと。

なおオアシスは10月25日にメインネットローンチの第1フェーズを開始したことを発表している。 また11月には世界最大級のゲームギルドYGGを母体とするYGG Japanとブロックチェーンゲーム領域でのマーケティングに係る戦略的パートナーシップを締結している。

参考:Oasys
images:iStocks/grandeduc・BadBrother
デザイン:一本寿和

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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