ゼロ知識証明の「StarkNet」、独自トークン「STRK」メインネット公開

StarkNet、「STRK」メインネット公開

イーサリアムのスケーリングソリューションを開発・提供するスタークウェア(StarkWare)が、独自トークン「StarkNet Token(STRK)」のメインネット上での公開を11月17日発表した。

スタークウェアはゼロ知識証明を活用したブロックチェーンのスケーリングソリューションを開発するイスラエルの企業だ。ゼロ知識証明により、数百のトランザクションを1つに統合することで、ガス代を大幅に削減することを目指している。また「スタークイーエックス(StarkEx)」と、 「スタークネット(StarkNet)」という2つのスケーリングソリューションを提供している。これらはZK-rollupを活用しており、現在のところ、DEX(分散型取引所)のdYdX、NFTトレーディングカードゲームのソーレア(Sorare)、イミュータブルX(Immutable X)などのブロックチェーンプラットフォームで利用されている。

また同社は、11月10日に独立した非営利団体「スタークネット財団(StarkNet Foundation)」の正式発足を発表。今後「スタークネット」のコミュニティ育成や教育、分散化に向けたネットワークの継続的な開発と拡大に着手していくとしていた。

「StarkNet Token(STRK)」は今年7月にERC-20規格として発行された独自トークンで、9月にガバナンスやネットワークのアップグレードに関する投票に使用できるようになる予定と発表されていた。

なお、発行の際に、初期発行枚数100億トークンの内、50.1%が正式発足前のスタークネット財団に付与されるとしていた。

スタークネット財団に付与された50.1%の内訳は、コミュニティプロビジョンに9%、コミュニティリベートに9%、助成金12%、戦略的準備金10%、寄付金2%、割り当て未定が8%と指定されている。なおトークン割り当てに関する続報は今後アップデートしていくとのことだ。

そして残りの「StarkNet Token(STRK)」の初回割り当てとしては、スタークウェアの投資家に17%、スタークウェアのコアコントリビューターに32.9%で、これらのトークンには4年間のロックアップ期間が設けられている。その後、1年経過した時点から段階的にリリースされる予定だ。ロックされたトークンは投票やステーキングに使用できるが、売却や他人への譲渡はできない仕様になるとのこと。

現段階で「StarkNet Token(STRK)」を入手する方法はなく、販売や無料配布などの配布プランはまだ公表されていない。そのため、公式発表では詐欺などに注意するよう呼びかけられている。

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参考:スタークウエア
デザイン:一本寿和
images:iStocks/wacomk

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者