NEARのDeFi「Skyward Finance」でハッキング、約4.4億円分のwNEARが流出

NEARプロトコル上のDeFiにて約4.4億円の不正流出

ニアプロトコル(NEAR Protocol)上のDeFi(分散型金融)であるスカイウォード・ファイナンス(Skyward Finance)で、約4.4億円分のトークン不正流出が発生したことが11月3日明らかになった。

スカイウォード・ファイナンスは、PoS形式のパブリックブロックチェーンであるニア・プロトコルに構築された価格発見プラットフォームだ。アルゴリズムを用いて独自形式のオークションを実施することにより、トークンを公正な価格で分配できる点を強みとしている。

今回、ハッカーによってスカイウォード・ファイナンスのトークン保管コントラクトの脆弱性が悪用され、保管されていたWrapped NEARトークン(wNEAR)が不正に引き出された。

ニアプロトコルのコミュニティーリーダーを務めていたサンクト・ナイクワジ(Sanket Naikwadi)氏によると、ハッカーはスカイウォード・トークン(SKYWARD)を市場で購入し、スカイウォード・ファイナンス上で少量のSKYWARDと引き換えに大量のwNEARを引き出したとのこと。これを複数回繰り返し、スカイウォード・ファイナンス上に保管されていた4.4億円分のwNEARを全て引き出したとのことだ。

なおナイクワジ氏はSKYWARD所有者に対して、今後スカイウォード・ファイナンス上で取引を行わないよう警告している。

スカイウォード・ファイナンスは「スカイウォード・トレジャリーがコントラクト攻撃によって流出し、スカイウォード・トークンが事実上無価値となったことをお知らせします。(中略)私たちは、ユーザーが安全な場所で資金を引き出すことと、コミュニティがもはやスカイウォードに関わらないことをお勧めします」とコメントしている。

関連ニュース

デザイン:一本寿和
images:iStocks/Peach_iStock

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している