OasysとYGG Japanが提携、ブロックチェーンゲーム事業者の日本マーケティング強化へ

OasysとYGG Japanが提携

ゲーム特化ブロックチェーンのオアシス(Oasys)が、YGG Japanとブロックチェーンゲーム領域でのマーケティングに係る戦略的パートナーシップを締結したことを11月2日に発表した。

世界最大級のゲームギルドYGGを母体とするYGG Japanのコミュニティおよび、ブロックチェーンゲームマーケティングに関する知見と、オアシスの国内外ゲーム開発者とのコネクションでシナジーを生み、事業者の日本でのマーケティング強化に取り組んでいくという。さらに両社は日本ブロックチェーンゲーム市場の拡大にも注力していくとのことだ。

具体的には、YGG Japanがオアシス上でゲームを展開する事業者に対して、主に日本市場向けに展開予定のマーケティングサービスを一部優遇して提供するという連携を予定しているとのことだ。

YGG Japan Co-Founderの藤原哲哉氏は「日本は世界から見ても非常に大きなゲーム市場であり、ブロックチェーンゲームシフトが行われようとしています。YGG Japanは日本初のゲーミングギルドとして、多くのユーザーをブロックチェーンゲーム領域に導くため、参入障壁となる問題に向き合うことで日本のブロックチェーンゲーム市場に貢献したいと考えております。オアシスとの提携により、オアシスエコシステムの基盤となる魅力的なブロックチェーンゲームをより多くのお客様に届けることに貢献します」とコメントしている。

オアシスのディレクター森山大器氏は「日本のゲーム市場は中国、米国に次ぐ第3位の規模で世界的にもゲームが盛んであり、ブロックチェーンゲームにおいても例外ではありません。オアシスは日本発のブロックチェーンゲームのプラットフォーマーとして、ゲーム事業者様の日本での事業展開をサポートしたいと考えています。YGG Japanとの提携により、オアシス上でゲームを展開いただく事業者様の日本でのマーケティング支援を強化できることはとても魅力的であり、今後の連携を楽しみにしております」とリリースでコメントしている。

オアシスについて

オアシスは「Blockchain for The Games」をコンセプトに独自のゲーム特化ブロックチェーンを開発する、今年2月8日に発足されたプロジェクトだ。

プロジェクトメンバーは、初期バリデーターとしての参加を発表したバンダイナムコ研究所の代表取締役社長である中谷始氏を含め、doublejump.tokyo 代表取締役CEOの上野広伸氏、gumi 創業者/Thirdverse代表取締役CEOの國光宏尚氏、セガ取締役副社長の内海州史氏やYield Guild Games 共同創業者のギャビー・ディゾン(Gabby Dizon)氏らが名を連ねる。 オアシスの開発しているブロックチェーンは、イーサリアムバーチャルマシーン(EVM)互換。

具体的にはレイヤー1(Hub-Layer)とレイヤー2(Verse-Layer)技術を組み合わせた独自の「Oasysアーキテクチャ」を採用している。 ちなみに「Oasysアーキテクチャ」はPoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用し、エコシステムの拡大と環境問題の双方に配慮された設計とのことだ。

そしてこの設計によって、ゲーマーは高速かつ手数料(ガス代)無料でのサービス体験が実現でき、ゲーム開発者はブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、及び他ゲームとの連携が容易になるという。

なお「Oasys」の初期バリデータには、Aster Network(アスターネットワーク)、バンダイナムコ研究所、BOBG(ボブジー)、Com2uS(カムツス)、CryptoGames(クリプトゲームス)、doublejump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)、gumi(グミ)、jump(ジャンプ)、MCH(エムシーエイチ)、netmarble(ネットマーブル)、neowiz(ネオウィズ)、SEGA(セガ)、イールド・ギルド・ゲームス(Yield Guild Games)、Thirdverse(サードバース)、UBISOFT(ユービーアイソフト)、WEMADE(ウィメイド)、bitFlyer Blockchain(ビットフライヤーブロックチェーン)、NHN PlayArt、グリー、ミシカルゲームス(Mythical Games)、スクウェア・エニックスの21社が参加している。

また今年7月には、今後発行予定のオアシスの独自トークン「OAS」の販売により約25億円の資金調達を行なったことが発表されている。

この資金調達は米VCのリパブリック・キャピタル(Republic Capital)をリードに、クリプトドットコム(Crypto.com)、フォビ(Huobi)、ゲートアイオー(Gate.io)、クコイン(KuCoin)など海外暗号資産(仮想通貨)取引所、VCのフェンブシ・キャピタル(Fenbushi Capital)、日本のネット企業グリー(GREE)、 Infinity Ventures Crypto、NFTマーケットプレイス運営のtofu NFT、ビットバンク(bitbank)、Digital Entertainment Asset(通称:DEA)、ネットマーブル(Netmarble)会長のヨンシグ・クォン(Youngsig Kwon)氏、ネットマーブルCEOのグン・キム(Gun Kim)氏など複数投資家が参加したとのことだ。 なおオアシスは10月25日にメインネットローンチの第1フェーズを開始したことを発表している。

参考:Oasys

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。