メンバーシップNFTで話題の「NOT A HOTEL」がシリーズAで約20億円調達、累計額41億円に

「NOT A HOTEL」がシリーズAで約20億円調達

「メンバーシップNFT」を今夏販売し話題となった「NOT A HOTEL(ノットアホテル)」が、シリーズAラウンドのファーストクローズにて約19.6億円の資金調達を実施したことを10月14日発表した。なおシードラウンドからの累計調達額は約41.1億円になったとのこと。

発表によると今回の資金調達は第三者割当によるもので、ANRI、オープンハウスグループ、SMBCベンチャーキャピタル、 And Doホールディングスおよび個人投資家が引受先となっている。

NOT A HOTELとは、購入した部屋を住宅や別荘として利用するだけでなく、旅行や出張で家を空ける際にはホテルとして運用できる不動産を販売するサービスだ。ホテルとしてのオペレーションはNOT A HOTELが行う。1棟単位の購入だけでなく、12分割された物件所有権を年間の宿泊数に応じて保有する「共同購入」も可能である(例:毎年30日/年の利用で所有権12分の1、毎年120日/年の利用で所有権12分の4など)。

またNOT A HOTELでは、毎年1日単位で利用できる宿泊権とイベント参加などの特典を合わせた「メンバーシップNFT」を今夏販売。初回販売では3億円相当の「メンバーシップNFT」が完売し、SNS上で話題となっていた。

「メンバーシップNFT」購入者は「毎年旅をする日」がランダムに付与され、宿泊の3ヶ月前には宿泊券のNFTとなる「THE KEY」がエアドロップされ、宿泊するNOT A HOTELが決まる。メンバーシップのNFTは二次流通での売買や、プレゼントすることも可能となっている。

なお「メンバーシップNFT」の価格は1年に1泊できる「MEMBERSHIP S」が150万円、1年に3連泊できる「MEMBERSHIP X」が570万円となっている。毎年宿泊する権利は建物の耐久年数と同じく47年間有効となっている。現在は次の第2弾セールのウェイティングリストが公開されており、登録で先着順に購入可能となっているようだ。

発表によると今後「NOT A HOTEL」は、年内にNOT A HOTEL AOSHIMA、NASUを開業し、福岡や北軽井沢、石垣、みなかみなど、新たな拠点での開発を進めているとのこと。また10月には「NOT A HOTEL」と同様の販売・運営が可能なプラットフォームを提供するパートナー事業「PARTNER HOTELS」を開始し、既存ホテルブランドとの協業によって相互利用可能な拠点の拡大を加速するという。2025年には30拠点での展開を目指しているとのことだ。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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