ポリゴン、ゼロ知識証明活用Layer2のテストネット「Harmez」開始へ

ポリゴンがゼロ知識証明活用Layer2のテストネット「Harmez」開始へ

ポリゴン(Polygon)が、イーサリアムのスケーリングソリューション「ハーメズ(Hermez)」のパブリックテストネットの開始を10月10日に発表した。

このテストネットには、DeFi(分散型金融)プロトコルのアーベ(Aave)やユニスワップ(Uniswap)、web3ソーシャルプラットフォームのレンズ(Lens)、ゲームスタジオのミッドナイトソサイエティ(Midnight Society)が参加する予定とのこと。

ポリゴンの目標は、現在のイーサリアムコミュニティに、ゼロ知識証明(Zero Knowledge Proof)を活用したスケーリングソリューションを提供していくことだとリリースに記載されている。「ハーメズ」を活用することで、開発者はイーサリアムバーチャルマシーン(EVM)と同等の環境で開発やアプリケーションの運用を進めていけるとしている。スマートコントラクトのコーディングにはイーサリアムと同様に「Solidity」が活用できる。

また開発者はイーサリアムと同様にプログラミング言語「Solidity」を使用して、ゼロ知識証明を活用したアプリケーションをテストネットで開発することができるという。

ポリゴンハーメズ(Polygon Hermez)の共同創設者デビッド・シュワルツ(David Schwartz)氏は「最終的に、Polygon zkEVMはイーサリアムの次のステップであり、私たちはユーザーに、動作するzkEVMの完全な利点、つまり妥協のないスケーラビリティを提供する方向で動いています。この目標を完全に達成するまでには、いくつかの作業が必要であり、何が改善されなければならないかを正確に見つけ出し、フィードバックを受けることを切望しています」と伝えている。

ポリゴンは昨年より秘匿化技術の1つであるゼロ知識証明に注力してきている。例えば昨年12月、ポリゴンはゼロ知識証明開発のスタートアップ「Mir」を約4億ドルで買収した。「Mir」は「Polygon Zero」という新しい名称で「Polygon PoS」「Polygon SDK」「 Polygon Nightfall」「 Polygon Hermez」などの既存のソリューションとともに、エコシステムに統合されているという。

参考:Polygon
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。