野村HDがスイスで暗号資産事業等の新会社
野村ホールディングスが、デジタル資産事業の新会社をスイスで設立したことを9月21日に発表した。新会社の名称は「レーザーデジタルホールディングス(Laser Digital Holdings AG)」だ。
なお発表ではデジタル資産(アセット)に特化した事業を行うとされており、暗号資産やデジタル証券関連の事業展開が見込まれる。
「レーザー・デジタル」は、野村の機関投資家向けビジネスのノウハウとグローバルな顧客基盤をベースに、デジタル資産の領域で顧客に新たな価値を提供していくとしている。ちなみにスイスを選んだ理由は、デジタル資産やブロックチェーン・プロジェクトに関する規制が確立されており、魅力的な人材が集まっているからと説明されている。
なお同社の会長はスティーブン・アシュリー(Steven Ashley)氏、CEOはジェズ・モヒディーン(Jez Mohideen)氏とのことだ。
野村ホールディングスの代表取締役社長兼グループCEO奥田健太郎氏は「野村はデジタル・イノベーションの最前線に立ち続けることを重要な課題としています。このため、事業の多角化を進めるとともに、デジタル・アセットに特化した子会社を設立することを本年初めに発表しました。StevenとJezのリーダーシップのもと、この新しいビジネスが持続的に成長することを期待しています」とリリースで伝えている。
そして今後数ヶ月の間に、同社は新しいサービスとプロダクトラインを発表し、段階的な事業の立ち上げを進めていく予定だという。同社は「セカンダリー取引」、「ベンチャーキャピタル」、「投資家向け商品」の3つの領域にフォーカスしていくとのことだ。
また最初に発表されるプロダクトは「レーザーベンチャーキャピタル(Laser Venture Capital)」で、分散型金融(DeFi)、集権型金融(CeFi)、web3、ブロックチェーンインフラに焦点を当て、デジタルエコシステムの企業に投資していくとしている。
参考:Nomura
images:iStoks/Bulgnn・BadBrother
デザイン:一本寿和