【速報】国内初、アスター(ASTR)がビットバンクに上場へ。日本市場に本格参入

ASTR、ビットバンクに上場へ

日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」のネイティブトークン「アスター(ASTR)」が、暗号資産取引所ビットバンク(bitbank)に上場することが9月22日発表された。

9月26日よりビットバンクの現物取引所サービスにて取引開始予定だ。

発表によると取引ペアはASTR/JPYで、最小注文数量/取引単位は0.0001ASTR、指値の最大注文数量は20,000,000ASTRとなっている。

ASTRはこれまでバイナンス(Binance)やクラーケングローバル(Kraken Global)など、大手海外取引所に上場していたが、今回初めて日本の暗号資産取引所へ上場することになった。

なおASTR上場によりビットバンクは合計20銘柄の暗号資産を取り扱う予定だ(上場予定のフレア:FLR含め)

日本市場に本格参入へ

ビットバンクによると今回上場するASTRは「アスターネットワーク」上で発行されるネイティブトークンとのことだ。

今まで「アスターネットワーク」上で稼働するdApps(分散型アプリ)の利用やNFTを購入するなど、アスターのエコシステム参加には、日本のユーザーはDeFi(分散型金融)や海外取引所を介してASTRを入手する必要があった。

今回の上場でASTRが日本円で入手できるようになったことで、国内利用者の拡大が期待できる。またASTRが国内規制下のトークンとなったことで、アスターエコシステムに参加を希望する企業や開発者などの参入障壁は低くなると考えられる。

また「アスターネットワーク」は今年6月に国内企業を集めたコンソーシアム組織「アスタージャパンラボ(Astar Japan Lab)」を設立し、参加企業を募っている。アスターは今回の上場を皮切りにこのコンソーシアムを11月末より本格的に稼働し、日本エコシステム拡大をしていくと発表している。

なおASTRは9月12日、バイナンス(Binance)が米国で展開するバイナンスUS(Binance US)へも上場し、米国市場にも本格参入していた。

アスターネットワークのファウンダー渡辺創太氏のコメント

アスターネットワークのファウンダー渡辺創太氏は今回のASTR上場について以下のように自身のnoteでコメントしている。

「 日本上場は全くもって我々のゴールではなく、むしろここがスタートラインです。Astarはプロトコルとしてニュートラルですが、日本にルーツがあり規制がとても厳しい日本にAstarが上場することは僕にとって特別な意味があり、日本発のプロダクトとして時代を代表するプロダクトを世界で作る第一歩だと捉えています」

ビットバンク株式会社 事業開発部部長 桑原惇氏のコメント

「あたらしい経済」編集部は、ビットバンクの事業開発部長である桑原惇氏からアスター(ASTR)を取り扱い暗号資産として選定した理由とアスターネットワークへの期待について以下のコメントを得た。

「日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar Networkはブロックチェーン同士が接続したマルチチェーン時代のスマートコントラクトプラットフォームとして機能するブロックチェーンです。ポルカドットのパラチェーンとして世界で3番目に接続しました。bitbankではより多くの方に日本発のアスターについて知っていただき、より豊富な取引の機会を提供するために、選定を行いました」

「(今回のASTR国内上場により)Astar Network上でアプリやユースケースを展開する企業や開発者が、ASTRトークンを使用して、ユースケースを作ることができるようになりました。より多くの企業や開発者が参入することで、黎明期である日本のWeb3プロジェクトの創出や、さらなるWeb3エコシステムの構築につながっていくことを期待しております」

アスターネットワークとは

アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして昨年12月に接続し、1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。

ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWASM(ウェブアッセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。

またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。

なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。

現在ASTRは、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)などで取り扱われている。 また時価総額は約180億円となっている。(9/22 コインマーケットキャップ調べ)。

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参考:ビットバンク渡辺氏note

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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