Sui開発のミステンラボがFTXらから約430億円調達、a16zや電通ベンチャーズも参加

Suiブロックチェーン開発のMysten LabsがFTXベンチャーズらから430億円調達

Suiブロックチェーンを開発するミステン・ラボ(Mythen Labs)がシリーズBラウンドにて3億ドル(約430億円)の資金調達を完了したことを9月8日に発表した。

今回の資金調達はFTXベンチャーズ(FTX Ventures)が主導し、a16zクリプト(a16z crypto)、バイナンス・ラボ(Binance Labs)、コインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)、電通ベンチャーズ、グリーンオークス・キャピタル(Greenoaks Capital)などが参加したとのことだ。また、ミステン・ラボの評価額は20億ドル(約2870億円)を超えたとのことだ。

ミステン・ラボはMetaの元幹部らによって2021年に設立された企業であり、レイヤー1ブロックチェーンである「Sui」の開発を行っている。同社はMetaでのDiemブロックチェーンの開発経験を活かし、あらかじめ10億人のユーザーが利用することを想定してブロックチェーンの構築を進めている。

ミステン・ラボのCEOであるエヴァン・チェン(Evan Cheng)氏は以下のようにコメントしている。

「現在のWeb3インフラはダイヤルアップ時代のもので、遅く、高価で、容量に制限があり、安全ではなく、単に構築するのが難しいだけです。Suiによって、私たちは需要に応じて拡張するブロックチェーンを構築し、中間業者を排除し、異なるアプリケーション間でユーザーがシームレスに対話できるように努めています」

今回調達した資金を活用してSuiの開発チームの拡大およびSuiエコシステムのアジア太平洋地域での拡大を進めるとのことだ。

SuiはコンセンサスアルゴリズムにPoSを採用したパブリックブロックチェーンで、現在は開発段階にある。Suiは従来のブロックチェーンの問題点であったスケーラビリティに焦点をあてており、「関係を持たないトランザクションについては順序付けを行わない」という方法(並列処理)を用いることにより、水平拡張をしても処理速度が落ちない設計となっている。また、Metaが開発したオープンソース言語であるMoveに対応しており、Moveを使って安全にスマートコントラクトを記述することができる。

ミステン・ラボは2021年12月にa16zが主導する資金調達ラウンドにて3600万ドル(約51億円)を調達している

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参考:Mysten Labs
デザイン:一本寿和
images:iStocks/ChrisGorgio

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この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。