タイSEC、暗号資産関連の広告を規制強化

タイのSECが暗号資産関連の広告を規制強化

タイSEC(証券取引委員会)が、当局の監視の目が厳しくなっている中、暗号資産(仮想通貨)企業の広告に関する新たなルールを導入した。

新たな規制には、広告に投資リスクを明確に示すことや、暗号資産の潜在的なリスクとリターンをバランスの取れた見え方で提供する必要があることが含まれると、SECは9月1日声明を発表した。

また規制当局に広告条件の情報を提供することも必要とされており、SECは「事業者は、インフルエンサーやブロガーの利用を含む広告や支出の詳細を、条件や期間を含めてSECに提示しなければならない」と述べている。SECは「事業者は30日以内に新しい規則に従わなければならない」と付け加えている。

タイの暗号関連企業はデジタルメディアで大きく宣伝しており、首都バンコクのあちらこちらで、クリプト(暗号資産やブロックチェーンの総称)業界を宣伝する看板を目にすることができる。

タイの規制当局はここ数日、クリプト関連企業に罰金を科している。このことは暗号資産の価値が世界的に低迷していることから、多くの企業の業務に打撃を与えている。

現地の暗号資産事業者であるBitkub(ビットカブ)の幹部、サムレット・ワジャナサシアン(Samret Wajanasathian)氏は先週、インサイダー取引で850万バーツ(231,670.75ドル)の罰金を課された。サムレット氏は、この判決を不服として控訴するとしている。

また先月、タイで資産規模4位となる金融機関SCBX Pclは、規制上の懸念から5億ドル規模のビットカブ買収を取りやめている。

さらにアジアに拠点を置くZipmex(ジップメックス)は、7月下旬に引き出しを停止したため、水曜日に192万バーツの罰金を課された。

ジップメックスはフェイスブックの投稿で、「法律顧問と一緒に罰則の条件を綿密に評価している」と述べている。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Thailand tightens rules on crypto advertising
Reporting by Chayut Setboonsarng; Editing by Ed Davies
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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