MakerDAO、融資枠で約136億円分のDAIを米銀行HVBへ提供

MakerDAO、融資枠として136億円分のDAIを米銀行に提供

ステーブルコインDAIを発行するDeFi(分散型金融)プロジェクトであるMakerDAOが、米ペンシルベニア州のハンティンドン・バレー・バンク(HVB)に対して約136億円(1億ドル)のDAIローンを提供することを8月23日に発表した。

今回の取り組みでは、MakerDAOが1億ドル相当のDAIをHVBに提供し、HVBがそれを融資に活用するという。これによりHVBはビジネスや投資活動を拡大することができ、MakerDAOはカウンターパーティーリスクを分散しつつDAIの融資による利回りを得ることができるとのことだ。

なお初回のDAI提供は1億ドルとなっているが、今後段階を経て融資枠を拡大する予定とのこと。

MakerDAOは今回のHVBとの共同融資事業を「米国の規制対象の金融機関と分散型デジタル通貨との間の最初の商業ローン」と表現しており、「これまでで最大の実世界の資産保管庫と、米国に拠点を置く銀行との最初の関係を通じて、レガシー(遺産)経済とつながっていきます」とツイートで述べている。

HVBは今年3月にMakerDAOへ共同融資事業を提案していた。その後7月にMakerDAOのコミュニティ投票が行われ、87%の承認を得て新たな担保先としてHVBが追加された。

DAIは、その担保資産の大部分がサークル(Circle)社の米ドルステーブルコインUSDCである。そのため今月上旬に起こった米国財務省によるトルネードキャッシュ(Tornado Cash)への制裁発表とそれに応じて実施されたサークル社によるUSDCアドレスの凍結により、DAIの安全性に対しても懸念が広がった。このことを受け、MakerDAOの創業者であるルーン・クリステンセン(Rune Christensen)氏はディスコードにてDAIの担保資産からUSDCを除外する考えを示していた。

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参考:Maker Twitter
デザイン:一本寿和
images:iStocks/SasinParaksa

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この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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