韓国で無登録の暗号資産事業者16社、措置対象へ
韓国金融情報分析院(KoFIU)は、同国において無登録の暗号資産サービスプロバイダー(VASP)16社が違法営業活動を行なっていることを規制当局に通告したことを8月18日に発表した。あわせてKoFIUは無登録のVASPを利用するユーザに対して、損害が発生しないよう注意を促した。
発表によると通告対象となった16社は、KuCoin、MEXC、Phemex、XT.com、Bitrue、ZB.com、Bitglobal、CoinW、CoinEX、AAX、ZoomEX、Poloniex、BTCEX、BTCC、DigiFinex、Pionexだ。
今回通告された事業者は全て外国籍の企業であり、韓国での暗号資産事業者登録を完了しないまま韓国語のウェブサイトを提供しているとのこと。またこれらの企業は同国内のユーザーを対象としたプロモーションイベントを行い、クレジットカードを使用して暗号資産の購入をサポートする決済オプションを提供するなど、韓国内のユーザーを対象とした事業活動を行ってきたという。
なお昨年7月22日にKoFIUは、韓国人を対象とした事業活動を行う外国籍VASPに対し、国内法に基づく当局への事業登録義務について通知していたとのこと。しかし今回通告対象となった16社は規制当局に登録を行わないまま事業を行っていることが判明したため必要な措置を講じていくことになったという。
なお韓国で未登録の事業者が違法な営業活動を行った場合、一定期間の事業者登録を禁じ、5年以下の懲役、または5,000万ウォン(約510万円)以下の罰金を科す可能性があることも伝えられている。
韓国金融情報分析院が無登録事業に対する今回の措置は以下の4つが示されている。
(1)特定金融取引情報の報告及び利用等に関する法律に基づいた登録義務違反について捜査当局に通告し、その違反について各国のFIUに通告すること。
(2)予定韓国通信委員会と韓国通信規格委員会に無登録暗号資産サービスプロバイダーのウェブサイトへの国内アクセスを遮断するよう要請すること。
(3)外国に拠点を置く暗号資産サービスプロバイダーが提供するクレジットカードベースの暗号資産購入・決済サービスを検査し国内市場での利用を阻止すること。
(4)登録済み事業者と未登録の事業者間の取引停止を求める行政指導を行うこと。
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参考:韓国金融情報分析院
images:iStocks/rarrarorro・Pict-Rider
デザイン:一本寿和