分散型ウォレット「dWallet Labs」、DCGらから約6.8億円調達

分散型ウォレットdWallet Labs、DCGらから約6.8億円調達

分散型ウォレットの開発を行うイスラエルの企業dWallet Labs(dウォレット・ラボ)が、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)らから500万ドル(約6.8億円)を調達したことを8月18日に発表した。

今回行われたプレシードステージの資金調達はDCGとノード・キャピタル(Node Capital)が主導し、その他にアンプリファイ・パートナーズ(Amplify Partners)、ライトシフト・キャピタル(Lightshift Capital)など20以上の投資家が参加したとのことだ。

dウォレット・ラボの分散型ウォレットは、分散型ウォレットに焦点を当てたブロックチェーンであるオデュッシー・ネットワーク(Odsy Network)上に構築されており、このオデュッシー・ネットワークを介してビットコインやイーサリアムなど様々なブロックチェーンに署名可能とのことだ。

オデュッシー・ネットワークのライトペーパーによると、分散型ウォレットとは「ブロックチェーン上で動作する、動的アクセス制御によって制約を受ける署名メカニズム」のことである。これにより従来のウォレットのような中央集権的な管理に頼ることなく、ユーザーが主体となってさまざまなアプリケーションへのアクセス制御を行うことができるとのことだ。

なお今回調達した資金はオデュッシー・ネットワーク上のプロトコルの構築や人材確保に使用される予定とのことだ。

dウォレット・ラボのCEOであるオーマー・サディカ(Omer Sadika)氏は以下のようにコメントしている。

「dウォレットとオデュッシー・ネットワークは暗号資産と実世界を結び付け、非常に多くの新しいユースケースを提供します。今日、私たちは、メモ帳アプリであれ、銀行口座であれ、適切なアクセス制御を行うことは些細なことだと感じています。しかし、暗号資産に関しては、ブロックチェーンが提供する煩雑なアクセス制御か、そもそも分散型であることを放棄した中央集権型のソリューションかを選択しなければならないのです」

またDCGの投資部門責任者マット・ベック(Matt Beck)氏は以下のようにコメントしている。

「私たちは、ブロックチェーン技術の新しいユースケースを開放してくれる新しい原動力を常に探しています。dウォレット・ラボのチームに会ってすぐに、彼らのdウォレットエコシステムがアクセス管理を改善する可能性があると認識しました。そして、dウォレットは、より複雑な暗号資産に対して、新たな所有権と送金機能を提供すると期待しています」

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参考:dWallet Labs
デザイン:一本寿和
images:iStocks/ChrisGorgio

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この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。