【取材】クレジットカードで人気NFT購入可能に、XYZが代理購入の「Pie」ローンチ

クレジットカードで人気NFT購入可能に、XYZが代理購入の「Pie」ローンチ

株式会社XYZがオープンシー(OpenSea)で人気のNFTコレクションをクレジットカードで取得できるサービス「Pie(パイ)」のローンチを8月16日に発表した。XYZは2020年に宮本拓氏が創業した企業。

「Pie」は、オープンシーで取引されているNFTをユーザーの代わりに購入し、ユーザーはクレジットカード決済でNFTを取得できるサービスだ。 

そして「Pie」が現在対応しているNFTコレクションは、「The Potatoz」、「Moonbirds」、「CLONE X – X TAKASHI MURAKAMI」、「Azuki」、「STEPN Shoeboxes」、「Cool Cats NFT」、「Murakami.Flowers Official」、「CryptoNinja Partners」、「Neo Tokyo Punks NFT」、「Shinsei Galverse」、「NOT A HOTEL – MEMBERSHIPS」などとなっている。

なおユーザーのサービス手数料について、同社のFAQにて「サービス手数料、送付手数料などすべての費用を含めた金額で表示しております。販売しているNFTの通貨が常に変動しているため、一律何パーセントとは言えませんが、多くの場合、手数料は5~15%の間になります」と説明されている。

またユーザーが利用可能なクレジットカードブランドは、現在のところVISA、Mastercard、American Expressとなっている。

そしてユーザーがNFTを取得する場合の合計金額(税込)の内訳は「日本円で換算した仮想通貨の価格」、「送付手数料(ガス代)」、「サービス手数料」となっているようだ。

XYZ代表取締役CEOの宮本拓氏へ取材

「あたらしい経済」編集部は、XYZ代表取締役CEOの宮本拓氏へ取材を行った。

−−「Pie」において、ユーザーがNFTを取得するまでのトランザクションの流れについて、説明していただけますでしょうか?

・ユーザは、欲しいNFTを「Pie」のコレクションページから探します。

・欲しいNFTが見つかったら、購入依頼ページにユーザのウォレットアドレス、メールアドレス、クレジットカード情報を入力し、当社に対してNFTの購入リクエストを送ります。

・ユーザからの購入リクエストが届き次第、当社はバックエンド側でOpenSeaのAPI、SDKを用いて自社ウォレットでNFTの購入を行います。これによりSeaportのプロトコル上での取引になるため、安全にNFTの交換を行うことが出来ます。

・買付が完了したら、即時に自社ウォレットから購入者のウォレットアドレスに該当のNFTをお送りします。

上記の一連のフローをシステムで自動化して処理しています。

−−NFTにどのような可能性を見出しているのでしょうか?

NFTは、所有するとウォレットに入ります。ウォレットアドレスさえわかれば誰でも参照することができるため、保有しているNFTがその人の自己表現になります。

私の周りでも、NFTを購入したいという人はたくさんいましたが、ステップが多い、準備に時間もかかるなどハードルが高く諦めていました。

そこで、まずは私の身の回りの人でも簡単に使えて、そしてより多くの人がNFTを購入できる仕組みを作りたいと思い、Pieを開発しました。

多様な人たちが、どのようなNFTを好んで購入し、自分のアイデンティティを表現するのか、そこに可能性を感じています。そしてコミュニティとしての面白さもNFTに感じます。

今回、Pieのリリースのツイートにたくさんの反響をいただきました。呟いてくださった多くの方々は、さまざまなプロジェクトのコミュニティに属していて、コミュニティとして楽しんでいるホルダーの方々を改めて実感しました。

また機能とデザインが合わさったプロジェクトも最近だと増えており、まだ想像していないNFTの価値、可能性はあると思っています。

−−XYZ社の今後の展望や戦略について、説明していただけますか?

今回はNFTの購入の難しさを解いたプロダクトですが、さらに広げて、Web3における世界中の多くの人たちが抱える課題を解くプロダクトも開発中です。

ただし、弊社ではNFTやWeb3の領域に限らず、新しい可能性を、より多くの人に届く形で価値提供をしていきたいと思っています。

参考:Pie
images:iStocks/alexialex
デザイン:一本寿和

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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