米マイアミ市NFT販売へ、TIME・マスターカード・セールスフォースと提携

マイアミ市がNFTリリースでTIME・Mastercard・Salesforceと提携

米フロリダ州マイアミ市が、タイム(TIME)・マスターカード(Mastercard)・セールスフォース(Salesforce)と提携し、NFTコレクションをリリースすることを7月28日発表した。

発表によるとこのNFTの保有者には、マイアミ市内の地元レストランで行われるイベントや文化施設でのプライベートツアーなどの体験ができる、「プライスレス・マイアミ・プログラム」への参加が提供されるという。

なおマイアミ市のNFTは約5,000個発行される予定とのこと。同市の面積56平方マイルにちなみ、56名の地元アーティストを募集しNFTのデザインを依頼するとのことだ。なおNFTのミント(発行/鋳造)にはイーサリアム(Ethereum)のブロックチェーンが利用される。

販売時期については、イーサリアムが大型アップデート「ザ・マージ」を実施し、コンセンサスアルゴリズムがPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)へ移行完了した後となる12月を予定しているとのこと。マイアミ市はPoS移行後のNFT販売により「炭素排出量は推定99%以上削減される予定」と説明している。なおNFTに関するその他詳細については、今後数ヵ月の間に発表される予定とのことだ。

今回マイアミ市が提携した3社の役割として、セールスフォースがNFTのミント及び販売を担当し、タイムが今回のプロジェクトの戦略指導やクリエイティブ開発などを担当する。またマスターカードはNFT保有者が参加できるようになる「プライスレス・マイアミ・プログラム」を提供するとのことだ。なおNFTのミントと販売には、まだリリースされていないセールスフォースのNFTクラウドプラットフォームが利用されるとのことだ。

マイアミ市長であるフランシス・X・スアレス(Francis X. Suarez)氏は今回の取り組みについて「TIME、Mastercard、Salesforceと提携し、この取り組みを行うことになり、大変うれしく思っています。マイアミ市はWeb3革命の先駆者であり、今後もこれらの新しい技術を採用し、既存のビジネスをサポートしながら新しいビジネスを誘致し、資金を集め、市民やこの素晴らしい都市を訪れる人々に体験を提供します。同時に、この斬新なアプローチで地元のアーティストやチャリティを支援することもできるのです」とコメントしている。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:マイアミ市
デザイン:一本寿和
images:iStocks/aoldman

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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