米メタ、デジタルウォレット「Novi」サービス終了へ

米メタ、「Novi」サービス終了へ

メタ(Meta:旧Facebook)が、デジタルウォレット「ノビ(Novi)」のサービス提供を9月1日に終了する予定であることが分かった。7月2日に同社がウェブサイトで発表した。これにより「ノビ」の試験運用は終了し、顧客は利用できなくなる。

また同社は「ノビ」のアカウントから残額を引き出すようユーザーに促し、該当する場合は銀行口座への振り込みや現金での引き出しを選択できるとしている。

「ノビ」は昨年10月に、パイロット版がローンチされていた。そしてパイロット版で利用可能な通貨は、米パクソス社が開発・運用する米ドルステーブルコイン「USDP」だった。またカストディは、コインベース(Coinbase)が務めていた。

しかし昨年12月にリブラ(Libra:現ディエム)の時から、チームを牽引してきたデビッド・マーカス(David Marcus)氏が退任した。「ノビ」は米国の規制当局の承認を受けることができれば、「ディエム」の決済ネットワークに移行する予定にもなっていたが、それが難くなったのだと考えられる。

なお米メタは「ノビ」とは別に決済事業として、「メタペイ(Meta Pay)」と呼ばれるプラットフォームに関する商標申請を5月に行っている。

参考:Novi
images:iStocks/Molnia
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。