音楽配信「ナップスター」、独自トークン「NAPSTER」発行へ

「ナップスター」が独自トークンをローンチへ

音楽配信サービス「ナップスター(Napster)」が、Layer1ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」で、独自トークン「NAPSTER」を発行予定であることが6月10日分かった。

ナップスターは「ナップスターライトペーパーV1(Napster LitepaperV1)」を公開。音楽ファンがより直接的にアーティストを応援できるツールや、音楽制作者が音楽ストリーミング以上の収入を得られる仕組みを、アルゴランド上で開発するとのことだ。

独自トークン「NAPSTER」は、非営利団体「ナップスターイノベーション財団(Napster Innovation Foundation)」のもと発行され、ナップスターのネットワークプロトコル「ナップスター・ネットワーク(Napster Network)」内で活用されるとのこと。なお「NAPSTER」の発行日は公開されていない。またティッカーシンボルについても現状は不明だ。

具体的にこのトークンは、「ストリーミングサブスクリプションサービス」や「アーティスト独自のコンテンツ」、「ナップスターインセンティブプログラム」などで利用できるという。

音楽配信サービス「ナップスター」

ナップスターは今年5月10日、web3特化ファンド「ハイブマインド・キャピタル・パートナーズ(Hivemind Capital Partners)」と、ブロックチェーン開発企業アルゴランド(Algorand)に買収されている。この買収の目的は、ブロックチェーンとweb3をアーティストやファンに提供することで、再び音楽業界に革命を起こすことと発表されていた。

そもそもはブロックチェーンにも活用されているP2P技術を使った音楽ファイル共有ソフトとしてはじまった「ナップスター(Napster)」。一時は世界中でユーザーを伸ばしたが、著作権の問題が指摘され2003年、倒産に追い込まれた。

その際ラプソディ・インターナショナル(Rhapsody International)と2016年に合併。そしてラプソディ・インターナショナル提供の音楽配信サービス名を「ナップスター」とする形で、当初のサービスとは異なるが名称が引き継がれることになった。

その後2020年、VR音楽アプリ提供のメロディーVR(MelodyVR)にナップスターは買収され、その後web3事業に向け「ハイブマインド」に買収された。

アルゴランド(ALGO)

アルゴランドはマサチューセッツ工科大学のチューリング賞受賞者である、シルビオ・ミカリ(Silvio Micali)教授が創設したアルゴランド財団の独自ブロックチェーンだ。コンセンサスアルゴリズムにはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用している。

現在は2000以上のグローバル組織や政府、分散型金融(DeFi)のアプリケーションに採用されている。ネイティブトークンのALGOは、各ブロックの構築に使用されるコンセンサスの確保、各トランザクションの支払い、アルゴランドのエコシステムで使用できる。

またアルゴランドは今月2日、FIFAワールドカップと提携し、FIFAの公式スポンサー及び技術パートナーに就任している。この提携により、FIFAの公式ブロックチェーンプラットフォームとなり、アルゴランドのブロックチェーンに対応した公式ウォレットソリューションを提供する予定だ。

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参考:ナップスター1ナップスター2
デザイン:一本寿和

images:REUTERS/aster1305・artacet・sumkinna

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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