ポルカドット(DOT)、分散性強化する新ガバナンスシステム発表

ポルカドット、新ガバナンスシステム

ポルカドット(Polkadot)のカンファレンス「ポルカドット・デコーデット(Polkadot Decoded)」で、ポルカドット創設者ギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏が、新しいガバナンスシステムを発表した。

現在ポルカドットは「Council(評議会)」と呼ばれる中央集権的な組織によって意思決定が行われているが、新しいガバナンスシステムである「ガバナンス・バージョン2(Gov2)」においてはこの「Coucil」が廃止され、より分散的な意思決定方法である「referendum(国民投票)」が設置されるとのことだ。

これまでは提案や投票の権利が一部の人々に集中していたが、新しいガバナンスシステムの導入により、これからは誰でも提案や投票を行うことができるようになるとのこと。

ポルカドットの共同創設者ロバート・ハバマイヤー(Robert Habermeier)氏はメディア「The Block」の取材に対し、「Gov2」はポルカドットのテストネットワークであるクサマ(Kusama)にてまもなくデプロイされると説明している。さらに同氏によると、「Gov2」はクサマでのテスト終了後にポルカドットに導入されるが、ポルカドットにはフォークレスアップデート機能があるため、導入の際にハードフォークをする必要はないとしている。

ポルカドットは異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクト。イーサリアムの共同創設者兼元CTOギャビン・ウッド氏を中心としたWeb3ファウンデーションが開発を行っている。

ポルカドットの特徴は、メインのネットワークで最終的に取引が記録される「リレーチェーン」と、その「リレーチェーン」に接続される個別のブロックチェーンである「パラチェーン」によってプロトコルが構成されている点である。「パラチェーン」は、外部の開発者がカスタム可能なブロックチェーンで複数存在し、DeFiやNFTなどさまざまなユースケースを実現できる仕組みになっている。

クサマネットワークは、ポルカドット(Polkadot)のテストネットワークである。ポルカドットと同様にWeb3ファウンデーションが開発を行っている。

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参考:The Block
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Rawpixel

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部 一橋大学2年生 真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。