博報堂DYmapがNFTマーケット「animap」公開、タツノコプロ作品など販売

博報堂DYmapがNFTマーケットプレイス「animap」ローンチ

博報堂DYミュージック&ピクチャーズが、NFTマーケットプレイス「animap(アニマップ)」を6月17日ローンチした。

対応ブロックチェーンはイーサリアム(Ethereum)で、今年秋にはポリゴン(MATIC)チェーンも対応予定とのこと。なお今後も対応するブロックチェーンを増やすと発表されている。

なおサイトを確認したところ、ユーザーが自由にNFTをミント(発行)できるわけではなく、運営が選定したNFTが販売されるマーケットプレイスのようだ。

決済についてはイーサ(ETH)による暗号資産決済と、クレジットカードでの日本円決済に対応しているとのこと。オークション販売による決済はイーサのみとのこと。また編集部が確認したところ、イーサで購入をする際もメタマスクなどweb3ウォレットを接続しても、別途メールアドレスとパスワードの設定を求められる仕様になっている。日本円決済にも対応していることから、おそらく「animap」はユーザーが決済後にブロックチェーンにNFTがミントされる仕組みではないかと想定できる。

また「animap」では、既に外部NFTマーケットプレイスであるオープンシー(Opensea)やラリブル(Rarible)との連携ができると発表されており、「animap」で購入したNFTの二次売買がそれら外部で行えるとのこと。なお今年秋にはユーザー同士でNFTを売買することを目的とした、「animap」のセカンダリーマーケットのローンチも予定しているとのこと。

さらに同時期にはNFTのエアドロップ(配布)機能が実装予定とのことで、「販売以外のソリューションを提供することで、ユーザーやファンへ様々なコンテンツを届けます」と説明されている。

その他にもVR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)を含むXRプラットフォームサービスや、その他様々なサービスと「animap」を順次連携し、 NFTを活用した体験型コンテンツの提供が予定されているとのことだ。

販売するNFTについて

「animap」では博報堂DYミュージック&ピクチャーズの主事業であるアニメを中心に、NFT事業に取り組みたい企業のパートナーとしてNFT事業推進を支援し、様々なジャパンコンテンツNFTを取り扱うとしている。

サービスローンチに際しては、2022年に創立60周年を迎えるアニメーション制作会社「タツノコプロ」のNFTを数量限定で販売するとのことだ。

 「タツノコプロ60周年記念ビジュアル(animap NFT ver.)」、「マッハGoGoGo 55周年記念ロゴ」は各500点限定で1点3,000円(税込)で販売されている。また「animapオリジナル マッハGoGoGoジオラマカード」は4種類×各100点で各5,555円(税込)で販売されている。

またタツノコプロの創立者である故・吉田竜夫氏の長女であり、タツノコプロ所属のキャラクターデザイナーである吉田すずか氏描き下ろしの「マッハGoGoGoジオラマカード」は、6月17日17:55~6月22日23:50の期間で1点限定のオークション販売が行われる予定だ。こちらは55,555円(税込)相当のETH価格でオークション販売がスタートするとのことだ。

博報堂DYミュージック&ピクチャーズは今年3月、博報堂DYメディアパートナーズおよび博報堂DYスポーツマーケティングと共に、NFTなど情報資産を活用したビジネス推進プロジェクト「Hakuhodo DY Play Asset」を発足していた。「Hakuhodo DY Play Asset」では、NFTをはじめとしたブロックチェーン技術によるコンテンツとファンとの新たな関係性について、研究開発からサービス提供までを行なっていくとしていた。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:博報堂DYmap
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Андрей-Стрелков

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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