岩手県紫波町「Web3タウン」推進発表、DAO設立目指す

岩手県紫波町が「Web3タウン」推進を発表

岩手県紫波町の熊谷泉町長が「Web3タウン」の計画を6月10日発表した。

地域活性化に欠かせないことの1つは多様な人材であるとし、岩手県紫波町は国内のみならず、海外も含めた多様な人材にまちづくりへの参加を可能にするため「DAO(自律分散型組織)」を設立していくという。仮称として「Frusato DAO」と名付けられている。

なお紫波町の公式サイトによれば、令和4(2022)年5月末時点で、町の人口は33,068人であり、男性が15,883人で、女性は17,185人となっている。

発表では「DAOを通して、当町のビジョンや取組みに共感し、豊かな地域資源に愛着を持ってくれる多様な人材が地域を超えて結び付き、地域課題の解決や持続可能なまちづくりへの可能性がさらに広がることを期待しています」と説明されている。

また「Web3タウン」で目指すものとして、前述したDAOの設立以外に「Web3技術を活用した新型地域通貨の発行に向けた活動」、「ふるさと納税の返礼としたデジタルアートのNFT化」、「Web3技術の推進に取り組む企業の誘致」が挙げられている。

なお日本でNFTを活用した地方活性化の取り組みとして、新潟県長岡市山古志地域(旧山古志村)の錦鯉のNFTアートがある。錦鯉のNFTを所有者は、旧山古志村のデジタル村民として活動できる仕組みとなっている。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

関連ニュース

女優のん、NFT発行し収益を東北に寄付。NFTマーケットプレイス「ユニマ」事業戦略説明会レポ

プロバスケットボールチームの岩手ビッグブルズ、FiNANCiEにてクラブトークン発行

宮崎県「ひなた認証お食事券」、ブロックチェーン「コルダ(Corda)」活用で電子発行

滋賀県がカヤック「まちのコイン」導入、地域活性化目的に

福岡県飯塚市、ブロックチェーン活用の行政文書電子交付に係る実証事業を発表

参考:岩手県紫波町
デザイン:一本寿和
images:iStocks/eugenesergeev

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している