SBIとSOMPOが中古自動車部品の流通にブロックチェーン活用
SBIグループのSBI Africa(SBIアフリカ)と、SOMPOグループのSOMPO Light Vortex(ソンポライトボルテックス)が、ブロックチェーンを活用した中古自動車部品のトレーサビリティの実現に取り組むことが5月26日分かった。
これにあたり両社は、中古自動車部品分野における合弁会社「SSトレーディング株式会社」を共同で設立。SOMPOグループを始めとした損害保険会社等を通じて供給される使用済自動車を引取・解体し、商品化された中古自動車部品をSBI Africaの海外販売拠点等に輸出・販売を行うとのこと。これに対し、日本発の中古自動車部品におけるブロックチェーントレーサビリティに取り組む方針だ。
また発表によるとトレーサビリティ実現の他にも、機械学習を利用した使用済み自動車の購買需要予測等を行うとのことで、これらの取り組みにより、リサイクル・リユース精度を向上し、地球環境の保全に直接貢献するとしている。
日本においては、使用済み自動車の発生台数は年間約330万台程度あり、自動車リサイクル法に則り、関連事業者を通じて適正処理が行われてきたとのことで、解体工程の中で発生する日本発の高品質な中古自動車部品は、アフターマーケットが未成熟な新興国にて強い需要があるとSBIアフリカは説明している。
なお「あたらしい経済編集部」がSBIアフリカ担当者へ確認したところ、今回のトレーサビリティ実現の取り組みには、SBI R3 JAPANが国内サポートを行っている米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ(Coruda)」を基盤にしたプラットフォームの利用を検討しているとのこと。またこのプラットフォームが、SBIグループ100%子会社のバイフィン(BYFIN CO., LIMITED)保有のサプライチェーンファイナンス(SCF)プラットフォームであることも回答してくれた。
また、部品販売における貿易取引にこのプラットフォームを活用することにより、取引量増加・資金効率の向上効果が期待できるとのことで、今回の取り組みが「トレーサビリティを実現した上で、サプライチェーンファイナンスを通じてキャッシュフローの効率化を図る意図がある」との回答も得られた。
なおサプライチェーンファイナンスとは、企業の構築する部品や原材料の供給網といったサプライチェーンに金融機関が絡み、売掛債権の購入などを実施することで、製品の製造から販売までの一連の流れにおける企業の早期資金化をサポートする金融サービスのことである。
参考:SBIHD
デザイン:一本寿和
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