米コインベースが暗号資産企業初の「フォーチュン500」選出
米ナスダック上場の大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、本年度発表の「フォーチュン500(The 2022 Fortune500 List)」に選ばれたことが5月24日分かった。なおコインベースは初めて「フォーチュン500」に入選した暗号資産(仮想通貨)企業となる。
「フォーチュン500」は米フォーチュン誌が年1回発表する全米企業の総収益ランキング。2022年度発表のこのランキングは2021年度の収益を集計したものとなっており、ランクインの売上基準額は64億ドル(約8,100億円)で、2020年度の基準額より19%増加している。
フォーチュン誌の発表によると、2021年度のコインベースの総収益は2020年度より513.7%増、78億ドル(約9,900億円)を超えており、ランキングは500位中437位だ。
なおフォーチュン誌はこの結果について「暗号資産の冬にちょうど間に合った」とコメント。また、コインベースは今回ランクインしたものの、次回の集計対象となる2022年は厳しいスタートとなったと述べており、「暗号資産価格の急落に伴い、コインベースの暗号資産取引量も減少している」と説明している。
またアナリストの予想を下回り、コインベースの2022年第1四半期の純収益が11億6,000万ドル(約1,470億円)、純損益は4億3,000万ドル(約550億円)の赤字となっているとし、その売上高は2021年第4四半期に記録した25億ドル(約3,175億円)から53%減少したとコインベースの報告書を引用し、フォーチュン誌が解説している。
フォーチュン誌の編集長アリソン・ショーンテル(Alyson Shontell)氏は、コインベースをワクチン製造を行ったモデルナ(Moderna)やオンライン不動産データベースを運営するズィロウ(Zillow)と並べ「コロナ禍の異常事態の中で繁栄した企業」と評している。
ちなみに今回発表された2022「フォーチュン500」の1位は連続10年トップに位置するウォルマートで、2位はアマゾン、3位はアップルだ。また「フォーチュン500」の500社全体では、米国のGDPの3分の2を占めているとのことだ。
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参考:fortune
デザイン:一本寿和
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