LVMH主導「Auraブロックチェーン」にメルセデスベンツ参画

「Auraブロックチェーン」にメルセデスベンツ参画

LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が主導する「オーラブロックチェーンコンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)」に、独メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)が参画したことが5月18日分かった。

「オーラブロックチェーンコンソーシアム」は、LVMHが同グループ傘下であるルイヴィトン、クリスチャンディオールなどの高級ブランドの製品の履歴情報や真贋の検証を消費者が可能にすることを目的とした共同事業体だ。マイクロソフト(Microsoft)、コンセンシス(ConsenSys)の協力のもと開発されたこのオーラブロックチェーンのトレーサビリティプラットフォームには、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤「クオーラム(Quorum)」が採用されている。

なお同コンソーシアムには、「世界3大ラグジュアリー・コングロマリット(直接の関係を持たない複合企業体)」のうちLVMHおよびリシュモン(Richemont)グループの他、プラダ(Prada)、Maison Margiela(メゾン マルジェラ)などを持つOTBグループが創設メンバーとして参画している。メルセデス・ベンツは5番目の創設メンバーとして自動車メーカー唯一の参画になるとのことだ。

発表によると同コンソーシアム参画によりメルセデス・ベンツは、NFTで独自のデジタルアート作品を作成するなど、デジタルブランド開発の新たな戦略的な側面を模索できるとしている。

同コンソーシアムのプラットフォームはトレーサビリティを実現することが主目的であるが、今回はNFT発行を目指した参画となっている。

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

関連ニュース

LVMH主導「Auraブロックチェーン」でダイヤモンドも来歴管理、サリーンと提携で

ヘネシー、LVMHの「Auraブロックチェーン」に参加。ボトルに証明書発行

ディーゼルやマルジェラのOTB、LVMHの「Aura」ブロックチェーンコンソーシアムに参加

プラダとカルティエ、LVMHのブロックチェーンコンソーシアム「Aura」に参加

ファッション業界のブロックチェーン活用、偽造品対策やエシカル消費への取り組み

参考:オーラブロックチェーンコンソーシアム
デザイン:一本寿和

images:iStocks/loops7

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/5話題】メタプラネットがグローバル株式指数BLOCKに採用、香港OSLがコインベスト買収など(音声ニュース)

メタプラネット、グローバル株式指数「コインシェアーズ・ブロックチェーン・グローバル・エクイティ・インデックス」に採用、暗号屋が暗号資産市場のマーケットメイク事業開始、上場後トークンの流動性不足の課題解決で、香港認可の個人向け暗号資産取引所OSL、コインベスト買収で日本市場へ参入へ、「獺祭」の旭酒造、正規品の証明にブロックチェーン活用。SBI「SHIMENAWA」導入で、英年金関連企業カーライト、年金基金のポートフォリオにビットコイン組み込み、独通信事業者ドイツテレコム子会社、余剰エネルギー活用のBTCマイニングをテスト、ステーブルコイン決済BridgeがウォレットAPI提供Triangle買収、Stripeによる大型買収進行中に、UBSアセットマネジメント、イーサリアム上でトークン化マネーマーケットファンド「uMINT」立ち上げ

広告