バイナンスがテラ(LUNA)との現物取引ペアを多数廃止
大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)が、TerraUSD(UST)が米ドルとのペッグを維持できなくなった問題で大暴落した暗号資産テラ:Terra(LUNA:ルナ)の現物取引ぺアをほぼ全てを廃止した。現在はバイナンスUSドル(BUSD)のみで取引できる状況だ。
またテラUSD(UST)も同様に現物取引ぺアほぼ全てが廃止され、現在はBUSDのみがサポートされている。
今回廃止された現物取引ペアは、LUNA / BTC、LUNA / BIDR、LUNA / AUD、LUNA / BNB、LUNA / ETH、LUNA / USDT、LUNA / GBP、LUNA / BRL、LUNA / TRY、LUNA / EUR。日本時間で、本日5月13日9:40より廃止。またUST / BTC、UST/ LUNA、UST/ ETH、UST / BNB、UST / USDTの取引ペアは同日9:50より廃止となった。
その他13日9:40より、クロスマージン取引でLUNA/BUSD、LUNA/USDT、LUNA/BTCが廃止。分離マージン取引でLUNA/BUSD、LUNA/USDT、 LUNA/BTC、LUNA/ETH、LUNA/USTが廃止されている。
また先物取引は10:30よりLUNA/BUSDが廃止。先行して0:00からはLUNA/USDTの先物取引の廃止も実施されている。
なお暴落前は80ドルを付けていたLUNAは、現在(13日13:30時点)バイナンスの価格では0.000040ドル台まで落ち込んでいる。
事の発端は5月9日、米ドルステーブルコインであるTerraUSD(UST)が1ドル=1USTの価格を維持できなくなったことから始まった。
USTはテラフォームラボ(Terraform Labs)が開発するアルゴリズム担保型ステーブルコインで、ビットコインをステーブルコインの準備金とし、テラフォームラボが発行するトークン「LUNA」の取引によって、1ドル=1USTの価格が安定できるように設計されていた。しかし今月9日から米ドルとの激しい価格乖離が続いた。それによって「LUNA」の価格も大暴落。
なおテラフォームラボは13日に、Terraブロックチェーンの稼働を一時的に停止して攻撃対策を実施し、その後再開するも、13日11時30分ごろに再びブロックチェーンの停止を発表。これらを受け、バイナンスをはじめ世界各国の取引所で取引停止が相次いでいる状況にある。
また今回のTerraUSD(UST)が米ドルとのペッグを維持できなくなった問題は、ビットコインをはじめとした暗号資産市場のここ数日の急落の要因の一つと考えられている。
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