Opnが三菱UFJ銀行らから約155億円の資金調達
決済インフラ提供のOpn(オープン)がシリーズC+ラウンドにおいて、総額1億2000万米ドル(約155億円)の資金調達を実施したことが5月10日分かった。
Opnに出資をしたのは、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ(JIC VGI)、三菱UFJ銀行、マーズグロースキャピタル(Mars Growth Capital Pte. Ltd)の3社とのこと。発表によると今回のラウンドを含めOpnは累計2億2,200万米ドル超の資金を調達しているとのことだ。
Opnは今回調達した資金により、事業の拡大や新たな地域への進出を継続して行っていくとしている。
なおOpnは資金調達と同時に社名を「SYNQA」からリブランディングしたことを発表している。なお「SYNQA」は2020年4月に「Omise Holdings」から社名変更していた。
同社は東南アジアを拠点とするフィンテック企業で2013年に設立された。オンライン決済、フィンテック用途のブロックチェーン技術、デジタルトランスフォーメーション・ソリューションを提供し、NFT発行・販売プラットフォームのOpn Mintや決済インフラOpn Paymentsの運営も行っている。
また同社では決済プラットフォーム「Omise」を提供し、イーサリアム基盤のレイヤー2ブロックチェーンOMG Networkを運用し暗号資産OmiseGO(OMG)を発行していたが、OMG Networkは20年12月にGenesis Block Ventures(GBV)に買収されている。
OmiseGOは、「イーサリアム(ETH)のプラットフォームを利用した、東南アジア全域で決済可能な仮想通貨」として2017年7月に公開され、アドバイザーにはイーサリアム(ETH)を考案したVitalik Buterin(ヴィタリック ブテリン)氏も参画している。また野村HDや三井住友フィナンシャル・グループ、三井不動産やアユタヤ銀行などが同社へ出資していた。
なおOpnのCEOである長谷川潤氏は2013年にタイでOmiseを創業。その後もブロックチェーンコンサルティング企業「BUIDL(現Securitize Japan)」の設立やブロックチェーン特化型コワーキングスペース「Neutrino」(20年3月閉鎖)を展開するなど、ブロックチェーンに関する事業を多数手がけている人物だ。
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参考:プレスリリース①・プレスリリース②
デザイン:一本寿和
images:iStocks/CYCLONEPROJECT・BadBrother