ダイヤモンド大手デビアス、トレーサビリティ保証に独自ブロックチェーン導入

デビアスがブロックチェーンでダイヤモンドトレーサビリティ

大手ダイヤモンド関連企業英デビアス(De Beers’)がダイヤモンドの生産管理を保証する為、自社開発のブロックチェーン「トラッカー(Tracr)」を導入したことが5月5日分かった。

南アフリカ共和国発祥のデビアスは、ダイヤモンドの採掘、流通、加工、卸売まで行っている企業。世界のダイヤモンド8割の供給量を誇っている。「ダイヤモンドは永遠の輝き」、「婚約指輪は給料3か月分」、「スゥイートテン・ダイヤモンド」は同社が掲げたキャッチコピーだ。

「トラッカー」はデビアスグループのダイヤモンド原産地から、デビアスからダイヤモンド原石の供給を受ける権利を持つ「サイトホルダー」、そして販売店舗に対し、100%の出所保証を提供する機能を持つという。

今回デビアスが「トラッカー」を導入したことにより、「サイトホルダー」がダイヤモンドの出所を改ざん不可能な記録として小売業者へ提供でき、また小売業者は「サイトホルダー」から購入するダイヤモンドの出所情報を確認できるとのことだ。

なお「トラッカー」の利用企業は、それぞれ自社専用の分散型プラットフォームを持つことができるという。ダイヤモンドなどのデータは許可した場合のみ共有され、また共有対象者も選択できるとのことだ。

また「トラッカー」は処理スピードとスケーラビリティが保証されており、1週間に100万個のダイヤモンド情報をプラットフォームに登録できるとのことだ。

デビアスのCEOブルース・クリーバー(Bruce Cleaver)氏は「デビアスは、ボツワナ、カナダ、ナミビア、南アフリカのパートナーと共にダイヤモンドを発掘しており、トラッカーへ長期投資したことにより、サイトホルダーと共に、規模に応じて不変のダイヤモンド出所保証を業界に提供できることを誇りに思います」、

「トラッカーは、出所からサイトホルダーまでの出所情報を安全なブロックチェーン上に保存することを可能にしています。また天然ダイヤモンドに対する信頼を支えるものであり、基準を高め、最終顧客への提供に対し期待が高まる、技術的変革の第一歩を意味します」とコメントしている。

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参考:デビアス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Vdant

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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