分散型IDツール開発Spruce、a16zらから約44億円調達

Spruce、a16zらから約44億円調達

分散型IDサービス開発のスプルース(Spruce)が、シリーズAラウンドで3400万ドル(約44億円)の資金調達を行なったことが4月20日に分かった。

調達資金は、分散型IDサービス開発のために最先端のプライバシーおよびユーザビリティ技術の研究を先導し、プロダクトチームを成長させ、エコシステム全体のパートナーシップを継続的に実行していくために活用するという。

スプルースは分散型IDのツールキットを開発し、サービス提供する企業だ。現在、同社のツールキットはイーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、テゾス(TEZOS)、ソラナ(Solana)、セラミック(Ceramic)、セロ(Celo)6つのブロックチェーンに対応している。

このシリーズAラウンドは、a16zが主導し、SCB 10X、OrangeDAO、Ethereal Ventures、Electric Capital、Y Combinator、Protocol Labs、Gemini Frontier Fundなどが参加した。

今後もスプルースは、ユーザーのポータブルな評価に必要な認証、信用証明、ストレージを強化し、データへの分散型アクセス制御、Web2 APIとweb3間の相互運用性を提供するためのプロダクトを開発していく方針だ。現在、同社のプロダクトには、分散型IDのオープンソース開発ツールの「Spruce」と分散型IDストレージの「kepler」がある。

なお今年2月には、暗号資産取引所運営のコインベース(Coinbase)と、ステーブルコインUSDCを発行するサークル(Circle)の合弁会社であるセンター(Centre)が、分散型ID(DID)プロトコル「ベリテ(Verite)」を開発したことを発表した。

参考:Spruce
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。