ボバネットワークがシリーズAラウンドで約55.7億円調達
イーサリアムのレイヤー2ソリューションを提供するボバネットワーク(Boba Network)が、シリーズAラウンドで4,500万ドル(約55.7億円)を調達したことを4月5日発表した。
投資家にはウィル・スミス率いるドリーマーズVC(Dreamers VC)、パリス・ヒルトンと夫のカーター・レウム(Carter Reum)氏のM13、暗号資産(仮想通貨)取引所のクリプト・ドットコム(Crypto.com)の他、元フットボール選手のジョー・モンタナ(Joe Montana)、クリプト(暗号資産・ブロックチェーンに関する総称)ファンドのハイパースフィア(Hypersphere)とインフィニット・キャピタル(Infinite Capital)らが参加している。
なおこの資金調達ラウンドにより、ボバネットワークの評価額は15億ドルに達している。
ボバネットワークはイーサリアムの課題である「スケーラビリティ問題」などを解決するための実用的なレイヤー2ソリューションを提供するプロジェクト。利用者はイーサリアムブロックチェーン上でより低い手数料でDapps(分散型アプリケーション)が開発でき、またイーサリアムの異なるレイヤー間でNFTの転送もできるようになる。
ボバネットワークの創業者であるアラン・チウ(Alan Chiu)氏は、今回調達した資金をweb3提供サービスの拡大や、同社のエコシステム上に構築されたプロジェクトへの投資に充てる予定だと、述べている。
コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)によると、この発表後にボバネットワークの暗号資産の時価総額は19%以上上昇して2億7,210万ドルになり、価格は1.44ドルから1.71ドルになった。
イーサリアムのガス代、つまり取引を実行するための手数料は、イーサリアムのブロックチェーンが普及するにつれて過去数年間で急上昇している。そのためボバネットワークのようなスケーリングソリューションが今日多く誕生している状況だ。
ベンチャーキャピタルは、2022年に入りブロックチェーン関連スタートアップへの資金投入や、クリプトに特化したファンドの立ち上げをするなど積極的だ。特化ファンドとしては、ソフトバンクのビジョンファンド2(Vision Fund 2)やベインキャピタル・ベンチャーズ(Bain Capital Ventures)などがある。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Venture capital firms backed by Will Smith, Paris Hilton invest in blockchain network Boba
Reporting by Lisa Pauline Mattackal in Bengaluru; Editing by Krishna Chandra Eluri
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters