ステートストリートが暗号資産カストディサービス提供へ、英クーパーと契約

ステートストリートが暗号資産カストディサービス提供へ

米大手金融機関ステートストリート(State Street)が、暗号資産(仮想通貨)のカストディサービスを開始する予定であることが3月9日に分かった。

ステートストリートのデジタル専門部門のステートストリート・デジタル(State Street Digital)が、イギリス拠点の暗号資産カストディ企業クーパー(Copper)と契約締結した。

現在クーパー(Copper)は機関投資家向けにカストディサービスを提供している。 具体的にステートストリート・デジタルは、クーパーの技術を活用して、機関投資家向けのデジタルカストディサービスを開発するという。

そしてそのサービスが規制当局やその他の承認を得た上で、ステートストリートが運営する安全な環境下で顧客がデジタル資産を保管・決済できるサービスを開始する予定とのことだ。

ステートストリート・デジタルの責任者であるナディーン・チャカー(Nadine Chakar)氏は、次のようにコメントしている。

「機関投資家のデジタル資産への関心が高まる中、当社はお客様のこの新しい資産クラスへの配分をサポートするために必要な金融インフラを構築しています。ステート・ストリート・デジタルの使命は、適切なツールを導入し、顧客の伝統的な資産とデジタル資産のニーズをサポートするソリューションを提供することに引き続き注力することです。今日のエキサイティングな発表は、お客様に素晴らしいデジタル体験を提供するという当社の意欲をさらに高めるものです。ステートストリート・デジタルが成長を続ける中、クーパーチームと協力できることを楽しみにしています」

クーパーCOOのサブリナ・ウィルソン(Sabrina Wilson)氏は次のようにコメントしている。

「世界最大級のカストディアンであるステートストリートがデジタル資産サービスを新設することは、この新しい資産クラスへの機関投資家の関与にとって非常に重要な進展です。金融インフラの変革をリードするというステートストリートの目標の一端を担うことができることを誇りに思います」

ステートストリートは昨年10月に、デジタル証券保管振替機構(Digital Securities Depository Corporation:DSDC)へデジタル預託証券のカストディサービス提供を開始した。

またステートストリートは暗号資産会計や税務ソフトウェア提供のルッカ(Lukka)へ投資も行なっている。

参考:ステートストリート
images:iStocks/master1305・shironosov
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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