米コインベース、新規7銘柄上場へ
米ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)の販売所サービス「Coinbase.com」で、暗号資産エルゴ:Aergo(AERGO:エルゴ)、エイオズ・ネットワーク:Aioz Network(AIOZ:エイオズ)、イーサニティ・チェーン:Ethernity Chain(ERN)、ゴーレム:Golem(GLM)、ハイストリート:Highstreet(HIGH)、ステータス・ネットワーク:Status Network(SNT)、シナップス:Synapse(SYN)の7銘柄が上場することが3月8日分かった。
また同社提供の個人トレーダー向けプラットフォーム「コインベース・エクスチェンジ(CoinbaseExchange:旧Coinbase Pro)」でも7銘柄の取り扱いを開始するとのこと。
なおコインベースでの新規銘柄の上場発表は、2月24日のマイ・ネイバー・アリス:My Neighbor Alice(ALICE:アリス)に続くものとなる。
発表によると各銘柄の入金は既に可能となっており、「コインベース・エクスチェンジ」での取引開始は流動性条件が満たされ次第3月8日12:00(太平洋標準時)以降の予定となっている。「Coinbase.com」とモバイルアプリでの取り扱いについては改めて告知されるとのことだ。
各銘柄の取り扱いは両サービス共に、米コインベースのサービス対象全地域で対応するとのこと。なお日本は対象外だ。
取引ペアについては、AERGO-USD、AERGO-USDT、AERGO-EUR、AIOZ-USD、AIOZ-USDT、AIOZ-EUR、ERN-USD、ERN-USDT、ERN-EUR、GLM-USD、GLM-USDT、GLM-EUR、HIGH-USD、HIGH-USDT、HIGH-EUR、SNT-USD、SNT-USDT、SNT-EUR、SYN-USD、SYN-USDT、SYN-EURとなるとのこと。
また今回の新規7銘柄の上場にあわせ、「Experimental(実験的) label」の運用開始が発表された。このラベルはコインベースに上場した新規銘柄や、市場で取引量が比較的少ない銘柄に付けるという。
このラベルは、市場の状況で取引量が増えた場合に、削除されるとのこと。
ラベルがつくことで取引制限は発生しないが、流動性の不足による注文キャンセルや大幅な価格変動など、リスクを伴うことをユーザーに周知することがラベルの目的としているようだ。
なお今回の上場でラベルが付いているのは、全7銘柄のうち、AERGO、AIOZ、ERN、SNTの4銘柄となっている。
各暗号資産について
エルゴは、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの側面を組み合わせたオープンソースのハイブリッドブロックチェーンプロトコルで、企業や政府のユースケースに対応している。
なお現在AERGOは、ビッサム(Bithumb)やバイナンス(Binance)、ゲート(Gate.io)、クーコイン(KuCoin)、オーケーエックス(OKX)、エムイーエックスシー(MEXC)などの暗号資産取引所の他、スシスワップ(SushiSwap)といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約90億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
エイオズ・ネットワークは、イーサリアム(Ethereum)とコスモス(Cosmos)の相互運用性を備えたレイヤー1ブロックチェーン。EVM(イーサリアムバーチャルマシン)とWASM(ウェブアッセンブリ)を使用し、スピーディーにdAppsを展開することで、無限のスケーラビリティを持つマルチチェーンアーキテクチャを活用しながら、即時のファイナリティと低いトランザクション手数料を提供しているという。
なお現在AIOZは、ゲート(Gate.io)やクーコイン(KuCoin)などの暗号資産取引所の他、パンケーキスワップ(PancakeSwap)およびパンケーキスワップV2、ユニスワップV3(Uniswap V3)といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約82億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
イーサニティ・チェーンは、イーサリアムとポリゴン(Polygon)ネットワーク上の認証済みNFTのためのプラットフォーム。プラットフォーム上のNFTは、スポーツやアート、エンターテインメントなどの著名人からライセンスを受けたIPから作成されており、NFTはIP権利の保有者によって認証されている。
なお現在ERNは、バイナンス(Binance)やゲート(Gate.io)、クーコイン(KuCoin)、ポロニエックス(Poloniex)、オーケーエックス(OKX)などの暗号資産取引所の他、ユニスワップ(Uniswap) V2およびV3といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約76億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
ゴーレムは、誰でもアクセスが可能なオープンソースの分散型スーパーコンピューター。またプロバイダーはコンピューターの計算能力を貸し出すことで報酬を取得できるとのこと。
なお現在GLMは、ビッサム(Bithumb)やバイナンス(Binance)、ゲート(Gate.io)、フォビグローバル(Huobi Global)、クーコイン(KuCoin)、ポロニエックス(Poloniex)、オーケーエックス(OKX)などの暗号資産取引所の他、ユニスワップ(Uniswap) V2およびV3やスシスワップ(SushiSwap)といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約575億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
ハイストリートは、物理的な世界とデジタルな世界を架け橋に、ゲームやショッピング、NFTが展開されるMMORPGメタバース。HIGHはハイストリートのユーティリティおよびガバナンストークンだ。
なお現在HIGHは、バイナンス(Binance)やゲート(Gate.io)、エムイーエックスシー(MEXC)などの暗号資産取引所の他、ユニスワップV2(Uniswap V2)やパンケーキスワップV2(PancakeSwap V2)といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約55億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
ステータス・ネットワークは、イーサリアムエコシステムの為のプライバシーに焦点を当てたオープンソースのオペレーションシステムだ。
なお現在SNTは、ビッサム(Bithumb)やバイナンス(Binance)、ゲート(Gate.io)、フォビグローバル(Huobi Global)、クーコイン(KuCoin)、ポロニエックス(Poloniex)、オーケーエックス(OKX)などの暗号資産取引所の他、ユニスワップ(Uniswap) V2およびV3といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約229億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
シナップスは、アセットやスマートコントラクトの呼び出しなどをサポートする、拡張可能なクロスチェーン通信プロトコルを提供している。ユーザーはシナップスを利用することで、EVM互換ブロックチェーン間で資産をスワップできるとのこと。
なお現在SYNは、ゲート(Gate.io)やエムイーエックスシー(MEXC)などの暗号資産取引所の他、ユニスワップV2(Uniswap V2)やパンケーキスワップV2(PancakeSwap V2)、スシスワップ(SushiSwap)といった分散型取引所(DEX)で取り扱われている。なお時価総額は約426億円となる(3/8コインマーケットキャップ調べ)。
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参考:Twitter
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