日本取引所グループ、ジパングコイン(ZPG)取扱のデジタルアセットマーケッツへ3.6億円出資

JPXがデジタルアセットマーケッツへ3.6億円出資

東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を傘下に持つ、持株会社日本取引所グループ(JPX)が、デジタルアセットマーケッツへ3.6億円の出資を行ったことが分かった。

デジタルアセットマーケッツは、2月17日より金連動型ステーブルコイン「ジパングコイン(ZPG)」を取り扱っている暗号資産交換業者だ。

JPXは今回の出資で、「デジタルアセットマーケッツ及びジパングコイン発行者である三井物産デジタルコモディティーズとの関係を強化し、デジタルアセット分野における最先端の知見の獲得及び新たな分野の開拓に役立てる」としている。

「ジパングコイン(ZPG)」は、三井物産の子会社である三井物産デジタルコモディティーズが発行する金(ゴールド)価格に連動する暗号資産(仮想通貨)だ。

発行システムには、bitFlyer Blockchain開発のエンタープライズ向けのブロックチェーン・プラットフォーム「miyabi」が基盤として採用されている。

「ジパングコイン(ZPG)」の特徴は、インフレヘッジ機能などを持つ金の特性を備えつつ、デジタル化による利便性と小口化を実現したことが挙げられている。

ホワイトペーパー(WP)によると、この暗号資産は「金現物価格と概ね連動するように発行価格が設定されており、その価格形成及び価値保全の仕組みから、金現物と同等の資産特性及び投資特性を有することに加え、既存の金関連商品にない小口決済としての機能を有する」と説明されており、1ZPG=金現物1グラムと同等の価値を有すると記載もされている。

JPXでは昨年12月、グループ内のデータ・デジタル関係事業の集約を目的とした新会社「株式会社JPX総研」を設立している。同新会社の設立は「(ブロックチェーンをはじめとした新しいデジタル技術など)環境変化への的確な適応」と「事業多角化とサービス高度化」への取り組みを加速する為としている。

そしてJPXは今年2月に、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤「クオーラム(Quorum)」が採用されているセキュリティトークンプラットフォーム「ibet for Fin」を用いて、「環境債」をセキュリティトークン(ST)として発行する検討を開始したことを発表している。

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参考:JPXデジタルアセットマーケッツ
デザイン:一本寿和

images:iStocks/ChrisGorgio・ismagilov

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。